あの人に嫌われてしまったようで、
心配で気を揉んでしまう。
そのことを何度も繰り返し思い出し、
自分の心を傷つけて、落ち込んでゆく。
こんなことを昔の私はよくやっていた。
でも、これって、
自分のことを傷つけるだけで、
不毛な行為だ。
こんな場合、どうすれば、
自分がもっとラクになれるのだろうか?
その答えに行き着いた。
もし、相手に失礼なことをしたり、
言ってはいけないことを言ったり、
やってはいけないことをしたりして、
迷惑をかけたなら、そのお詫びはするべきだ。
自分のどこが悪かったのか?
幽体離脱をするように、
自分から少し距離を置いて、
客観的に自分をみつめて、
どこをどう改善すればよいのか?
考えることは大切だ。
でも、それ以上のことは
しない方がよいだろう。
相手にもう一度、
自分を気に入って貰えるよう、
どうしたらよいのか?などは
考えない方がよい。
なぜなら、相手が自分をどう思うか?
好きになるのか?嫌いになるのか?
は相手が決めることであり、
自分がコントロールできる領域ではないからだ。
自分で自分の行為を冷静に分析して、
自分が改善すべき点を考えるのは、
自分ができる範囲のこと。
でも、これ以上のことはできない。
再び相手に自分を好きになって欲しい、
とどんなに願っても、
相手のことをコントロールはできない。
嫌われてしまったら、仕方ない。
頭の中で色々考えても、
客観視は難しいかもしれない。
そんな場合には、紙とペンを取り出して、
自分の頭の中にあることを、
すべて紙に書き出してみるとよい。
書き出したことを見直して、
自分ができることには丸を、
自分のコントロールできないことには
×(バツ)を付けて消してみる。
書き出した後、見直すことで、
客観視しやすくなる。
また、書き出すことにより、
嫌だと思うことを外に出せるので、
気持ち的にもスッキリする。
自分でコントロールできないことを
どうにかしようと頑張れば、
悩みはいつまでも続き、
フラストレーションが溜まるだけだ。
傷ついた出来事を何度思い返しても、
自分を傷つけるだけで、良いことはない。
自分を一番傷つけることは、
どうにもならないことを
繰り返し思い出して考える行為だろう。
いつまでも頭の中で同じことが堂々巡りして、
心は徐々に病んでゆく。
そういう良くない心の状態で、
周りの人々に接することで、
更なる嫌なことを引き起こすこともある。
堂々巡りの嫌な感情から抜け出すためには、
そのことを考えるのを止めることが必要だ。
ただ、そうは言っても、
「考えないようにしよう」と
頑張れば頑張るほど、
そのことを考えてしまうのが
私達人間の特性だ。
考えない方がよいことを
考えないためには、
自分の思考を別のことに向けるとよい。
気になっていることを抑えたりせずに、
一旦、自分の横に置いておこう。
そして、全く別のことを始めるのだ。
やらなければいけないことがあれば、
それをやってみる。
そうでなければ、とりあえず、
何でもいいから、自分が今できることを
やり始めてみるのだ。
淡々とできるような作業を始めれば、
意外とその作業に専念できるようになる。
そして、そのうち、
一旦横に置いておいた心配事は、
徐々に影が薄くなってゆき、
やがては消えてゆくものだ。
人間脳は複数のことに
集中できない作りになっている。
マルチタスクをすると、
能率が低下するのもそのせいだ。
でも、この性質を上手く利用して、
気になることから、
別のことに意識を向けるようにすれば、
気になることを考えなくても
大丈夫になってゆく。
人間関係の悩みに限らず、
どんな悩みについても、
まずは客観的に自分をみつめて、
自分がコントロールできる領域と
そうではない領域とに分けること。
自分がコントロール可能な領域は、
頑張ってもよいが、
それ以外は、もうそのことに捉われず、
別のことに思考を向けて、
そのことを忘れてしまうのが一番よい。
忘れる時のコツは、
嫌なことを消そうとしたり、
抑えつけようとしたりはしないこと。
それよりも、一旦自分の横に置いておくこと。
「ちょっと待っててね」という感じに、
自分の傍に置いておき、
それが傍にあることを
なんとなく自覚していても、
別のことを始めることだ。
別のことに集中できるようになれば、
傍にある嫌なことは、
徐々に姿を消してゆく。
ということで、今回は、
色々な悩みで、メンタルが落ち込んだとき、
どう対処すればよいか?
私なりの対処方法を紹介してみた。