生きがいや趣味を広げて心豊かな毎日を

今回は、生きがいや趣味を
複数持つことの大切さについて
お話しします。

一つのことに頼り過ぎると、
予期せぬ状況に直面したり
失ったときの損失が
大きくなるだけでなく、
望ましくない状況を
引き起こすこともあります。

この考え方は
若い人から高齢の方まで
誰にでも当てはまりますが、
特に熟年の方には
意識していただきたいポイントです。

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一つの生きがいに頼ることの弊害

あなたは自分にとって
生きがいと思えるものを
いくつ持っていますか?

もし「私の生きがいは仕事だけ」
「子育てが唯一の私の生きがい」
と思う方がいれば、
これからは意識して
他の生きがいも
見つけることをお勧めします。

一つのことに頼り過ぎると、
望ましくない状況を
引き起こすことがあるからです。

たとえば、
「子育てだけが生きがい」の親は、
子どもに対して
過保護や過干渉になりがちです。

その結果、子どもに
大きなプレッシャーを
かけるだけでなく、
子どもの自立を妨げることも
珍しくありません。

過保護や過干渉によって、
子どもの生きる力を
摘み取ってしまうことも
あるのです。

「恋人との恋愛だけが生きがい」
の人は、
その関係が少しでも悪くなると、
仕事やその他の大切なことに
悪影響を及ぼしやすいです。

恋愛が破局したときには、
生きる意味を見失うほどの
大きなダメージを受けることも
少なくありません。

「仕事だけが生きがい」の人は、
仕事が順調なときは
問題ありませんが、
上手くいかないことがあったり、
評価が得られなかったりすると、
自分に価値がないように
錯覚してしまうこともあります。

仕事に過剰にのめり込むことで、
自分の健康や家庭を犠牲にし、
偏った生活になりがちです。

現役中にどんなに成功しても、
定年退職後には仕事がなくなり、
その後の人生を
有意義に生きることが
難しくなる場合もあるのです。

このように、
一つのことだけに頼ると、
望ましくない状況を
引き起こすことがあります。

だからこそ、他にも
生きがいとなるものを
見つけることが大切です。

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心を満たす活動も複数持つのが賢明

生きがいと同様に、
心を満たしてくれる趣味や活動も、
たった一つではなく、
いくつか持つことが望ましいです。

もし、心を満たす趣味が
一つしかなければ、
それに過度に依存してしまう
危険があります。

一つのことに偏り過ぎると、
望ましくない状況を
招くことが多いのです。

また、その一つが
何らかの事情でできなくなった場合、
楽しみをすべて失い、
心に大きなダメージを
受けるでしょう。

たとえば、心を満たす手段が
「食べ歩き」だけであれば、
過食傾向に陥りやすく、
心身の健康にも
悪影響を及ぼす可能性が高いです。

もし、過食が原因で体調を崩し、
食べ歩きができなくなった場合、
心に大きな穴が
あいてしまうでしょう。

しかし、食べ歩き以外にも
心を満たす手段があれば、
過食傾向になることを防げますし、
それができなくなったとしても、
大きな失望を避けられるでしょう。

植物が根を四方八方に広げて
大地にしっかり根付いている様子を
想像してください。

そのお陰で、
植物は安定感に優れています。

一方で、一本だけの太い根が
まっすぐ伸びている
ダイコンのような植物は、
簡単に抜けてしまいます。

「一本だけ」というのは、
構造的に脆弱なのです。

心を満たす手段も、
生きがいも同様に、
一つに頼り過ぎると
安定性を欠くことになります。

もちろん、最初は
一つから始めても構いませんが、
他にも心を満たす活動を
見つけていくことが重要です。

複数の頼れるものを持つことで、
心の安定性を
高めていくことが望ましいのです。

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熟年夫婦こそ注意が必要!

一つのことに頼らないことの重要性は
誰にでも当てはまりますが、
特にプレリタイメント世代の方々には
意識していただきたいポイントです。

現役時代に
仕事一筋だった方々は要注意です。

定年退職後に
別の生きがいを探そうとしても、
仕事に代わる意義ある活動を
すぐに見つけるのは
容易ではありません。

現役時代に
仕事以外の生きがいがなかった人は、
定年を迎えて引退した後、
仕事を通じて得ていた身体活動、
社会的つながり、
認知的な刺激が減少することで、
心身の健康に悪影響を
受けるリスクが高まります。

これらの変化は、
認知機能の衰えや
生きがいを見失う原因となり、
生きる気力さえ
失われてしまうこともあるのです。

仕事一筋でやってきた人は、
仕事を離れての友達づきあいや
趣味を楽しむことが少ないため、
引退後には毎日が
退屈に感じられるでしょう。

退屈に耐えられなくなり、
配偶者に大きな負担を
かけることもあります。

退屈をもてあました夫が、
妻が友達と食事や買い物を楽しむときに
「私も連れて行ってくれ」
とせがむようになり、
妻から鬱陶しがられるケースも
よく見られます。

そのような夫を持つと、
妻も悩みの種が増えるでしょう。

夫が金魚のフンのように
妻につきまとい、
不要なストレスを与えることで、
夫婦関係が悪化することも
考えられるのです。

妻が夫に対してストレスを溜め、
鬱状態になることも
少なくありません。

以前は仲の良かった夫婦でも、
定年退職後に
夫婦二人だけの生活が続くことで
息が詰まることもあるでしょう。

夫婦が共通の趣味を持って
一緒に楽しむことは素晴らしいですが、
共通の趣味を大切にしつつ、
それぞれの趣味や友人関係も
大切にすることが重要です。

そうすることで、
夫婦間の健康的な距離感や
境界線を維持し、幸せな関係を
続けやすくなるからです。

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まとめ:安定した心の状態を維持するために

この記事では、生きがいや趣味を
一つだけでなく
複数持つことの大切さについて
お伝えしました。

仕事、子育て、恋愛など、
一つのことに過度に依存すると、
望ましくない状態を
引き起こすリスクが高まります。

また、その一つを失ったときの
心のダメージも大きくなるでしょう。

太くてしっかりした根でも、
たった一本では
簡単に抜けてしまいますが、
四方八方に根を張る植物は安定していて、
すぐに抜けることはありません。

生きがいや趣味も同様で、
複数持つことで
安定した心の状態を
維持しやすくなるのです。

特にプレリタイメント世代の方々は、
引退後の生活を充実させるためにも、
頼れるものを
いくつか持つよう心がけましょう。

夫婦が健全で良好な関係を維持し、
幸せに生きるためにも、
多様な生きがいや趣味を
見つけることが重要です。

さあ、あなたも今から
新しい趣味や生きがいを見つけて、
豊かな人生を楽しみましょう!