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自分のことが嫌い!はウソ。視点を変えれば、そんな自分にもOKが出せる

「僕は自分のことが
大嫌いだ!」とか、

「私、自分のことを
好きになれない….」
と言う人がいる。

でも、これは全くのウソだ。

皆、誰でも自分のことが
一番可愛くて、

自分のことに
とても関心があり、

自分のことが大好きだ。

本当に自分が嫌いで、
自分のことに関心がなければ、

わざわざ貴重な時間を使って、
人生相談をしたり、

カウンセリングセッションを
受けようとは思わないはず。

大嫌いな自分なら、
そのまま何もせずに
放っておいてもよいだろう。

でも、皆、
それとは真逆のことをしている。

自分に親身になって、

自分のために
時間や労力を沢山費やしている。

やはり、自分が大好きで
自分を放っておけない証拠だ。

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おそらく、
自分のことは大好きでも、

自分の性格とか特性が
気に食わないのだろう。

だから、
色々な人たちに相談して、

どうにかして、
自分の弱点を克服しよう
と頑張っている。

ネット上で
人生相談プログラムに
参加したり、

カウンセリングセッションに通い、
カウンセラーから
アドバイスを受けたり….。

自分をより良くするために
一生懸命になるのは
結構なことだ。

しかし、そういう人たちには、
共通して見られる
「見落としている点」がある。

それは、
どんな性格、特性においても、
「強み」と「弱み」
の両方があることだ。

一つの性格を取り上げても、
必ず、良い点と、悪い点とが
両方存在する。

実は、「長所」と「短所」は
表裏一体だ。

だから、自分の性格は
良いも、悪いもない。

「自分が嫌い!」と言う人は、
そのことに
気づいていない。

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たとえば、
色々考えすぎてしまう性格は、
弱みに見えるけれど、

別の観方をすれば、
感情に流されず、
冷静に判断できる強みを持つ。

内気で人と
なかなか打ち解けられないのは、
一見弱みに思えるが、

時間をかけて、
じっくりと深い関係性を築ける
素晴らしさもある。

飽きっぽくて、多動気味で、
落ち着かないことは、
悪いことだと捉えられがち。

しかし、好奇心に満ちて、
次々と新しい挑戦ができるという
強みにもなる。

行動する前に、あれこれと
考えすぎる弱みは、

しっかり
リスクマネージメントできる
強みでもある。

融通が利かない弱みは、

一貫していて
信頼できる強みにもなる。

こだわりが強すぎる弱みは、

質の高い仕事ができる
強みでもある。

つまり、どんな弱みに対しても、

必ず、その強みが存在する。

どんな性格、特性でも、
どの角度から観るかによって、

良いことにもなるし、

悪いことにもなる。

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「自分の性格や特性が
嫌だな~」と嘆く人は、

その性格や性質の
悪い部分しか見ていない。

悪く見える角度でしか
観ていないから、
そのように感じるのだ。

本人が言うように、
確かに「こういう嫌なところ」
はあるだろう。

しかし、その嫌だと思われる
性格や特性でも、

ちょっと視点を変えれば、

「あれ、こんなに
良いこともあるんだ」
と驚くことになる。

今までは、
悪く見える角度でしか
自分の性格を観ていなかった。

悪い点ばかりに注目して、

その悪い点に対して、
「嫌だ!嫌だ!」と嘆いていただけだ。

別の角度から観たり、

良い点を考える余裕
もなかったから、

悪いことだけに
集中してきた。

ここが大きな問題だ。

自分が注目することは、

実際のサイズ以上に大きく
見えてしまうもの。

本当は、そんなに大きくなく、
たいしたことでもないのに、

フォーカスが当たれば、
その場所が巨大に見えてくる。

他のことがあっても、
集中した部分が膨れ上がり、

そのサイズにより、
他のことはすっかり隠されてしまう。

視野が狭くなりすぎて、

周りのものも
全く見えない状態だ。

これでは、広い視野を持ち、
正しく見ることも不可能だ。

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私たちは、多くの物事を
「良い」か「悪い」
のどちらかで判断する傾向がある。

2つの対極にあるものの、
どちらか一つだけを選んでいる。

本当は2つの対極の間には
幅の広い
グラデーションが存在するのに、

中間にあるものは無視して、

「白」か「黒」かで
多くのことを決める癖がある。

しかし、こういう物の見方は
かなり不自然であり、

役に立つどころか、
人を不幸に貶めることが多い。

人間の性格とか、特性に関して、
「弱み」か「強み」か?

「長所」か「短所」か?
というアプローチをして、

喜んだり、悲しんだりしても、
あまり良いことは起きない。

それよりも、
2極化思考はやめて、

人の性格や性質を
「単なる特性」と捉える方が
ストレスも感じにくくなる。

良い、悪いというような
白、黒では考えることなく、

「単なる性質だ」と
ありのまま受け入れるほうが
自然であり、ムリがない。

この性格や性質には、

こういう良いところ、

こういう悪いところ、

良くも悪くもないところが
色々ある。

それは単に、そういう特性のものだ
と考えた方が、

心の平安も乱されない。

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こんな自分にもOKを
出せるようになるには、

具体的に何をすればよいのか?

それは、言葉を変えること。

自分の口から発する言葉、

心の中で、自分・対・自分の間で
行われる会話の中で、

使う言葉を今までとは
違ったものに変えることだ。

今までは、自分を非難するような
否定的な言葉を用いて、

厳しくて、
ネガティブなことばかりを
言っていたはず。

他人から
同じことを言われれば、

気分を害するような酷い言葉を
自分自身に投げかけていた。

それをやめることだ。

その代わりに、
自分を肯定するような
言葉がけにしてみること。

今まで自分を貶していたら、
言葉を変えることは
簡単にはできない。

慣れたことは、自然と
やってしまうから。

しかし、意識的に
今までの言葉は使わないよう
気をつけるのだ。

自分にとって大切な友人を
頭の中に思い浮かべて、

その友人に対して
言うような言葉に変えてみること。

親友には、思い遣りがあり、
優しく、暖かく、親切な言葉を
発するだろう。

それと全く同じ言葉を
自分に対しても言ってあげることだ。

人間は
言葉に大きく影響され、

言葉によって、
色々反応して動く生き物だ。

どんな言葉に刺激されるかで、
頭の中で描くイメージや
マインドも変わってくる。

自分を傷つけるような言葉を
自分自身に投げかけて、

嫌な気分になり、
自分責めをして、

落ち込んで
暗い気持ちになるのは、

自分で自分を
不幸にしてしまうようなもの。

そんな愚かなことはしないで、

自分を元気づけてあげる。

誰かからこういう言葉を
かけられれば、

自分は元気を貰い、
エネルギーが湧いてくる
というようなことを

自分に優しく言ってあげる。

これは意識してやらないと
最初はできないことだ。

今まで真逆のことを
自分に言ってきたから、

そうすることが
すっかり身に付いている。

意識して意図的にやらなければ、
自然にはそうできない。

しかし、暫くの間、
自分を思い遣る言葉、
自分を励まし、元気づける言葉を

投げかける練習を続ければ、

徐々に自然と
できるようになる。

最初のうちは
聞き慣れない言葉を聞いて、

なんだか変な気が
するかもしれない。

しかし、そんなことは
気にしないで、

とにかく、自分の大切な人に
かけるような
優しくて肯定的な言葉を

自分自身にも
かけてあげることだ。

習慣化されれば、
自然とできるようになる。

そして、そうできるように
なった頃には、

「こんな自分でもOKだよ」
と自信を持って堂々と言える。

もちろん、
自分にはできないことや、
悪い点もある。

しかし、それだけではなく、
自分が得意とすること、
優れた面もあると心底理解しているから、

悪い事だけに集中して、
自分虐めをすることもない。

「こういう特性の自分なんです。
それでも何も問題ありません」
と思えるようになる。

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そのために必要なのは、
1)短所も長所も表裏一体
と理解すること。

2)性格、性質は良い悪いではなく、
単なる特性として
ありのままを受け入れること。

3)今までの自己否定の言葉を
自己肯定する言葉に変える。

4)自分の大事な親友に
かけるような言葉を
自分自身にもかけてあげること。

5)自分に対して優しい
思い遣りある言葉を使う習慣を
身に付ける。

6)その習慣に慣れた頃には、
「こんな自分でもOKだ」
と無理なく言うことができる。