今回の話は、
涙もろい人や、
人前でも涙が出てしまう人に
向けた内容です。
涙を流すことについて、
否定的な感情を抱かずに、
むしろ肯定的にとらえ、
自然な反応として受け入れ、
心から涙を流すことを
奨励するお話です。
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「私は涙もろく、
人前でもつい涙があふれてしまい、
そのことで悩んでいます」
というような悩みを多く耳にします。
こうした時、
「なぜ、それが問題視されるのか?」
という疑問を抱きます。
「涙が溢れる」という現象は、
人間の自然な反応です。
その事実を受け入れて、
自分自身を責める必要は
ないのではないでしょうか?
しかし、今の自分には
そうした考え方ができるとしても、
かつてはそうではなかったことも
ありました。
そして、かつての私のように
同じように感じている人も
少なくないと思います。
なぜ、涙を流すことが
問題とされるのでしょうか?
涙もろい自分を
情けないと感じるのは、
いったいどうしてでしょうか?
その理由は、単に
間違った思い込みによるものです。
その思い込みとは、
「人前で涙を流すことは
許されないことだ」という信念です。
「男性は涙を見せてはいけない」とか、
「大人になったら
涙を流すことは恥ずべきことだ」
といった考え方です。
こういった思い込みは、
成長の過程で親や身近な大人たち、
周囲の人々から受けた影響により、
自分自身でも当然のこととして
受け入れるようになったものでしょう。
一度、自分の中で「正しいこと」
として定着してしまえば、
それを疑うことなく
確信してしまうものです。
しかしながら、よく考えてみれば、
その思い込みは
必ずしも正しいとは限りません。
このような誤った思い込みは、
涙を流すことに限らず、
私たち全員が持っているものです。
「人前で涙を流すことは避けるべきだ」とか、
「男性は感情を表に出してはいけない」とか、
「大人になったら涙を見せてはいけない」
といった考えも、すべて
間違った思い込みに過ぎません。
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辛い時、苦しい時、悲しい時に
涙を流すことができるならば、
ぜひ思い切って泣くことを
お勧めします。
なぜなら、それによって
スッキリできるからです。
時には、辛い時、悲しい時に、
効果のない方法で、
元気を取り戻そうとする人がいます。
明るく元気な曲を聴いて、
気持ちを奮い立たせようとするのです。
しかし、実際に試してみると、
辛い時、悲しい時に
明るく元気な曲を聴いても、
気持ちは上向きになりません。
むしろ、逆に不快な気分になり、
ますます気持ちが
重くなってしまうでしょう。
その代わりに、
自分の心の状態に合った
メランコリーな音楽を聴き、
涙を流す方がずっと効果的です。
涙を流すことで、
内部から負の感情が解放されるのを
感じられるでしょう。
思い切り泣いてみると、
自分の胸の内が楽になり、
気分がスッキリとして、
爽快感を味わえるでしょう。
これは、
皮膚が炎症を起こし患部が痛い時、
膿を出すために穴を開けると、
とても楽になるのと似ています。
涙を流して、ネガティブなものを
内から出してしまうことで、
心の圧迫感が取れ、
気持ちも楽になれます。
涙を流すことは、
精神安定剤と同じぐらい効果がある
と言っても過言ではありません。
涙を流すことによって、
ネガティブな感情を外に出せば、
その後は心地よさが広がるでしょう。
そして不思議なことに、
スッキリした後には、
自然にエネルギーが湧いてきます。
今まで底に沈んでいた状態から、
方向転換して上に向かおうとする力が
自然と感じられるのです。
何も頑張ってはいないのに、
自然体でポジティブな方向へ
進んでいく感覚を
味わえることでしょう。
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男性でも泣いてよいのですよ!
大人でも泣いてよいのですよ!
必要な時には涙を流して、
心を楽にしてあげましょう。
自分の中から不快な感情を
出してしまうことで、
気持ちが晴れます。
涙を流すことは、
心の安定剤のようなものです。
輝かしく、ポジティブな気持ちでいることは
望ましいですが、
辛いことや苦しいこと、
悲しいことがあるなら、
無理にそれを隠す必要はありません。
そうした時に、
自分の感情を無理に抑え込み、
明るく振る舞うことは
お勧めしません。
そんなことをすれば、
ネガティブな感情を
外に出すことができず、
長期間にわたって不快なものを
引きずってしまうことになります。
その代わりに、
思い切って涙を流して、
内面の感情を解放しましょう。
気分が晴れ、心が落ち着き、
元気を取り戻すことができるでしょう。
大切なことなので、もう一度言いますが、
泣きたい時には我慢しないで、
涙を流してもよいのです。
涙を流すことは、
決して恥ずかしいことでは
ありません。
「涙を流す人は弱い人」とか、
「大人は泣くものではない」というのは、
不当な信念に過ぎません。
涙もろい自分を
情けなく思う必要はないのです。
むしろ、
涙を流すことができる自分の方が、
泣けない人よりも遥かに幸運です。
実際に涙を流し切ることで
あの心地よい爽快感を体験できない人の方が、
お気の毒に思えます。
涙を流すことによって、
不快な感情を外に出し、
気持ちをリセットしましょう!
精神的にもリフレッシュし、
心のエネルギーを取り戻し、
そこから前向きな姿勢で、
進んでいきましょう!