心の器が弱い人に見られる特徴とその解決策

心の器が脆い人には
どのような特徴が
見られるのでしょうか?

心の器がしっかりしていなければ、
どのような行動をとりがちで
どのような影響が
出るのでしょうか?

この記事では、
私たちの心の中にある器が
脆弱なときの特徴に焦点を当てて
お話しします。

また、最後に改善策も
短く紹介したいと思います。

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心の器とその役割

私たちの心の中には、
「器」のようなものがあります。

この器は、自然に湧き出た感情や
日々の生活で得た体験や気づきを
収める場所です。

その器の中で、
これらの体験や気づきを
熟成させることで、
それが私たちの成長の糧となります。

私たちは矛盾や葛藤を
経験することもありますが、
心の器はその相反する気持ちや
葛藤を受け入れて
熟成させる役割も果たします。

矛盾していた感情が
心の器の中で融合し、
より高次の理解へと変わることで、
私たちは心が成熟し、
人間として成長していくのです。

心の器の強度は
人それぞれ異なります。

年齢、経験、性格や気質などが
影響するため、
それぞれの器の強さに
差があるのは当然のことでしょう。

理想的には、この器を強く育て、
ネガティブな感情が生じたときにも
一時的に収め、
冷静に対処できるようにすることが
望ましいです。

心の器が頑丈であれば、
辛い感情であっても
自分の中で抑えられるでしょう。

そして、
その感情をどう処理すべきか、
自分で決めることができるのです。

たとえば、
自分で処理できると思えば
日記に書いたり、必要ならば、
親しい友人や専門のカウンセラーに
相談することもあるでしょう。

一方で、心の器が弱いと、
湧き出る感情を収めることができず、
自分自身や周囲に
悪影響を及ぼすこともあります。

これは、
自我が確立されていない状態
とも言えます。

では、心の器が脆弱な人は
どのような行動を取りがちでしょうか?
また、どのような特徴が
見られるのでしょうか?

詳しく見ていきましょう。

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抱えきれない感情が外に漏れ出る

心の器がしっかりしていないと、
自分では抱えきれない感情や葛藤が
望ましくない態度や行動として
表に出てしまうことがあります。

一般的な容器を
思い浮かべてみてください。

蓋がきちんと閉まらなかったり、
あちこちに穴が開いていたりすると、
中身が外に漏れてしまうでしょう。

心の器も同じで、
弱い器の場合には
感情をうまく収められず、
外に漏れ出してしまうのです。

たとえば、
楽しみにしていたイベントが
キャンセルになったとき、
多くの人は
残念な気持ちになるでしょう。

心の器がしっかりしていれば、
「残念だけど仕方ない」
とその気持ちを受け入れ、
適切に処理できます。

しかし、心の器が弱いと、
そのがっかり感に直面する強さが足りず、
怒りに変わってしまうことも
多いのです。

つまり、本来の感情を
正面から受け止められず、
怒りとして逸らしてしまうのです。

この怒りが抑えきれない場合、
イベント開催者にクレームの電話を
かけるなどの行動に
出てしまうかもしれません。

本来の「残念」や「がっかり」
という感情を受け止めきれず、
怒りに変えてしまうことで、
他人に迷惑をかけたり
自分自身をさらに不快な状況に
追い込んでしまことも
珍しくないのです。

そうなれば、
怒りの矛先となった相手も傷つきますし、
関係のない第三者まで
不快な気持ちにさせる可能性も
あるでしょう。

このような行動がもたらす結果は
決して良いものとは言えません。

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心の境界線があいまい

心の器が弱い人の
もう一つの特徴は、
心の境界線を
うまく引けないことです。

境界線には主に
二つのタイプがあります。

一つは他者と自分を分ける境界線、
もう一つは意識と無意識の間の
境界線です。

心の器が脆い人は、
これらの境界線をうまく引けないため、
苦しむことが多いです。

他者と自分の間に
適切な境界線が引けないと、
他者に簡単に侵入されてしまいます。

たとえば、誰かに何かを依頼されたり、
誘われたりした場合、
自分はその依頼や誘いを
受けたくなくても、
はっきりと「ノー」と言うことが
できません。

「もし断ったら、
相手はがっかりするだろう」
「ノーと言ったら、
相手が不機嫌になるかもしれない」と心配して、
引き受けることが負担なときでも、
断ることができないのです。

結果的に、
自分は気乗りしないことを
やるはめになり、
自分自身をつらくしてしまいます。

本来、相手が不機嫌になろうと
がっかりしようと、
それは相手の問題です。

しかし、
境界線がきちんと引けていないと、
自分が相手の感情の責任を
引き受けようとしてしまいます。

自分と他者の間に
境界線をきちんと引ければ、
嫌なときには「その誘いは
ありがたいけれど、
実は僕はその気がないので」と躊躇なく
「ノー」と言えるものです。

そうすることで、
自分のプライベートな領域を守り、
自分自身を守ることが可能です。

他人から侵入されやすい人は、
逆に他者のプライベート領域に
侵入してしまうことも多いです。

たとえば、自分の後輩、部下、
子どもに対して過干渉になり、
本来は本人に任せておけばよいことでも、
お節介に首を突っ込んでしまいます。

子どもとの間に
適切な境界線を引けないため、
「この子にはこの子の人生がある」
と割り切ることが難しく、
子どもの進路に
過剰に干渉してしまうことも
あるのです。

また、このような人は
意識と無意識の境界線も弱いため、
無意識のイメージに
振り回されやすくなります。

たとえば、悪夢を見たとき、
境界線がしっかりしている人は
「夢でよかった」と思い、
普通に起床して活動できるでしょう。

しかし、境界線が弱い人は、
夢だとわかっても嫌な気持ちが残り、
夢で見たことが
現実に起きるのではないかと
心配します。

また、非現実的な妄想を膨らませ、
それにより不要な悩みを
抱えてしまうこともあります。

過去の経験と現実を結びつけて、
根拠のない妄想に取りつかれ、
心配や不安に襲われることも
あるのです。

このような妄想は、過去の経験に
基づいていることが多いですが、
現在の状況とは必ずしも
関係があるわけではありません。

それでも勝手に妄想を膨らませ、
精神的に自分を苦しめることも
少なくないのです。

無意識のイメージに支配され、
非現実的な考えにとらわれてしまうのは
望ましいこととは言えないでしょう。

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秘密が持てない

心の器が脆い人の三つ目の特徴は、
秘密を持つことができず、
誰に対しても
すぐに自己開示してしまう
傾向があることです。

本来、話す内容は時と場合、
そして相手に応じて選び、
話すべきではないことは
控えるものです。

しかし、
心の器が脆弱な人は
これが難しく、
話すべきでない相手にも
自己開示しすぎてしまい、
相手を困惑させることもあります。

たとえば、初対面の人にいきなり
自分のトラウマ体験を
話してしまうこともあるでしょう。

その場合、相手は戸惑いや
不快感を覚えるかもしれません。

子どもが成長過程で
秘密を持つようになることは、
健康的な心の成熟の証拠です。

親には言えなくても
友達には話せること、
友達とだけ共有する秘密を
持てることは、心の発達が
正常に進んでいるサインです。

子どもが秘密を持ち始めたときには、
親は不要な詮索をせず、
子どもの秘密を尊重する姿勢が
大切なのです。

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心の器を強化するためにできること

このように心の器が脆弱だと、
感情を抑えられずに
望ましくない形で表に出してしまい、
周囲に迷惑をかけることも多いです。

心理的境界線もあいまいなため、
他者との健全な人間関係が築けなかったり、
非現実的な妄想に苦しんだりもします。

また、不適切な場面で自己開示をして、
相手に不快感や戸惑いを
与えることもあるでしょう。

こうした望ましくない状況を避け、
心穏やかに幸せに生きていくためには、
心の器を強化することが望ましいです。

では、心の器を丈夫にするには
何をすればよいのでしょうか?

その答えは、外的な器を
強化することにあります。

心の器(内的な器)を強化するためには、
外的な器をしっかりさせることが
有効です。

外的な器とは、
生活の中にしっかりとした枠組みや
ルールを作り、
それに従って生活することです。

変わらないリズムや秩序を持つことで、
心の安定が得やすくなり、それに伴い
心の器も徐々に強化されていきます。

具体的には、何かをする際に
お決まりの手順を定め、
それに従って行動することや、
ルーティンを決めて
規則正しい生活を送ることです。

即効性はありませんが、
生活の中に規則正しいリズムを取り入れ、
それに従って生活していくことで、
心の安定が得られるようになり、
心の器も徐々に強化されてゆくのです。

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まとめ:丈夫な心で幸せに生きるために

この記事では、心の器が脆弱な人の
特徴や行動について考察しました。

心の器が弱いと、
感情を適切に抑えられず、
望ましくない行動や態度で
他人や自分を傷つけることも多いです。

また、他者との境界線が曖昧で、
他者に侵入されたり、逆に
侵入してしまうこともあります。

意識と無意識の境界線が
不明瞭なため、
無意識のイメージに振り回されて
自分自身を苦しめることも
少なくありません。

さらに、秘密を持てず、
不適切な場面での
過度な自己開示が
相手を不快にさせることもあります。

このような状況を避けるためには、
心の器を強化することが必要です。

そのためには、生活の中に
しっかりとした枠組みやルールを作り、
それに従って生活することが役立ちます。

もし、心の器が
しっかりしていないと感じたなら、
まずはルーティンを整え、
安定感を感じながら
生活するよう心がけましょう。

外的な枠組みが強化されると、
心の器も徐々に
丈夫になっていくでしょう。

心の器を強化させて、
より豊かな生活を目指しましょう!