今回は、格好良さは
表面上の見かけだけでは
分からないという話。
一見、格好悪そうでも、
実は格好良い人がいる一方で、
表面上は格好良くても、
本当は格好悪い人もいるからだ。
なぜなのか?
詳しく説明したい。
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他人に好かれたいと思って、
一生懸命努力しているのに、
嫌われてしまう人がいる。
他者から評価されるために
必死で頑張っているのに、
評価されない残念な人もいる。
その反対に、本人は
「自分はダメだな! みっともない!」
と感じていても、
傍から見れば「立派な人だ!
格好良い!」と
思われている人もいる。
この違いはいったい
何なのだろうか?
それは、謝るべきところで、
きちんと素直に謝れる人は、
表面上は恥ずかしい存在だが、
実は、格好良いステキな人。
それとは逆に、自分に非があるのに、
「謝るのはみっともないから」と言い、
謝罪できない人は、
見かけ上は格好悪くなくても、
実は、醜く格好悪い人だ。
自分が悪い時には、それを認めて、
他人に謝れる人は、
外見は恥ずかしく映るが、
内面は真の魅力があり、
尊敬されるべき存在だ。
残念なことに、
このことを知らないで、
本当の意味での「格好良い人、悪い人」
を取り違える人は少なくない。
もし自分が格好良い人に
なりたければ、
謝るべき場面では、
謝れる人になる必要がある。
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自分が何か悪いことを
してしまった場合、
普通に考えれば、謝るのは
当たり前のこと。
でも、この当たり前が
できない人も多い。
なぜそうなのだろう?
それには幾つか理由がある。
日本のような年功序列の社会では、
年齢が上の人は、年下に
謝罪するのは容易でない。
自分の非を認めて、謝罪すれば、
自分の権威に傷がつく、
自分の立場が不利になる、
と考えるからだ。
そのため、
上司が自分で犯したミスでも、
そのミスを部下に擦り付けて、
責任転嫁をすることも
しばしばだ。
自分はミスしたけれど、
他の人たちも同じように
ミスした場合は、
「自分だけじゃないから、
謝らなくてもいいか」と思ってしまう。
二者間でトラブルが起きた際、
自分はあまり悪くなくても、
自分にも多少非はあるものだ。
揉め事は、
一方が100%悪くて、
もう一方は全く悪くない
ということは、ほとんどないから。
相手側に非が多いと感じれば、
自分は謝る必要はないと考え、
謝らないままでいる。
いずれにせよ、
謝らない理由は、
自分が責任を取りたくないから。
自分の評価を
落としたくないから。
自分は損したくないからだ。
よって
自分が悪いことをした場合でも、
どうにかゴマカシて、
言い訳できないかを考え、
謝罪する姿勢を全く見せない人も
少なくない。
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確かに、その場しのぎで
ゴマカシたり、偽ったりすれば、
格好悪く見えずに済む。
でも、この作戦は、
短期的には有効でも、
長期的には役立たない。
一時的には自分のミスを隠して、
自分の評価を下げることはなくても、
暫くすれば、嘘は確実に発覚する。
そうなった時には、
部下や周囲の人たちから、
「アイツはそういうヤツ
だったのか!」と思われて、
信用を失うことになる。
その結果、長い目で見れば、
自分は大損するだろう。
しかし、このことに気づかず、
自分に損がないようにと
絶対に謝罪しない人もいる。
本人は格好良く
振る舞っているつもりだが、
それが空回りして、
周囲からはみっともなく見え、
「あの人格好悪い!」
と思われてしまうのだ。
「正直者は馬鹿を見る」
という言葉があるが、
これは短期的目線では
当たっていても、
長期的な視点では間違っている。
一時的な目先の評価だけに
こだわれば、
謝らない方が賢く見えるが、
もっと広い意味で、
大所高所に立ち、物事を眺めれば、
謝るべき場面で謝れる人の方が
本当は賢くて、
他者からも信用されるからだ。
結果的には、こういう人の方が
「格好良い人だ」
ということになる。
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謝れる人が
より優っている理由は
他にもある。
それは、謝れる人は
向上心のある人だから。
自分の非を認めて、
誠心誠意謝罪できる人は、
自分のしたことを振り返り、
問題点に向き合える。
「あれは良くなかった」
と失敗から学び、
そこから自分を改めて、
改善してゆける人だ。
過ちを直視するから、
再びその過ちを起こさないよう
注意できる。
こういう姿勢で生きていれば、
自分もどんどん賢くなり、
自己成長にもつながってゆく。
でも、
自分の非を認められない人は、
自分が持つ問題点から
目を背けるため、
学ぶことは何もない。
学習の機会もないし、
自己成長も期待できない人だ
と言える。
そういう意味でも、
謝るべきところでは、
謝れる人の方が、謝れない人よりも
優っているのだ。
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今回の話のまとめは、
以下の通り。
謝ることは一見、
格好悪いことだが、
実は、そうではない。
自分に非がある場合は、
きちんと謝罪した方が
望ましい。
その結果、自分も
その問題点を克服して、
自己成長できるからだ。
それと同時に、他人からも
高い評価を受けることになる。
格好良く見せるために、
その場しのぎでゴマカシて、
謝らないのは、長い目で見れば、
不利益を被る結果となる。
そして、格好悪い人に
なってしまうのだ。
このことを理解して、
謝るべき場面では、
誠心誠意きちんと謝ろう!
そして、本当の意味で、
格好良い人になろう!