「自分を大切にしてあげる」とは、具体的にどんなこと?

「自分のことを
大切にしてあげよう!」

この言葉は、
けっこう色々な場面で
色々な人たちの口から
出る言葉。

なんとなく、雰囲気的には
この言葉の意味することが
分かるような気はするが、

じゃあ、具体的には
どんなこと? と聞かれれば、
なかなか答えられない人も多い。

今回は、
「自分のことを大切にすること」
とは、いったいどんなことなのか?
私の考えをお話したい。

具体的には、以下の3点だ。
1)自分の悪口は言わないこと。
2)「自分の心地良い」を選ぶこと。
3)誰よりも自分を最優先させること。

詳しく説明してゆこう。

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1)自分の悪口は言わないこと。

親や親戚、友人や知人、職場の人たち、
その他すべての人たちから、
もし、このように言われたら、
自分は嫌な気分がする! と感じる言葉を、
自分自身に言わないこと。

独り言を除いては、
通常は自分が自分に対して
声に出して言うことは
ほとんどない。

しかし、
心の内で自分に対して
呟くことはしばしばだ。

気づかなくても、毎日、
誰もが心の中で
自分に色々なことを話している。

自分に対して使う言葉は、
自分を傷つけるようなことは
避けたほうが賢明だ。

たとえば、物事が
上手く行かなかった場合、
「なんで自分は
こんなこともできないんだ!」
と責める言葉を発する。

「本当にダメな奴だ!」
「どうしょうもないな!」
と自分をダメ出しして、
非難するようなこともある。

他人のことを悪く言えば、
その相手は嫌な顔をして、
あなたに反撃するだろう。

しかし、
自分のことを悪く言っても、
自分は大人しく聞いているだけで、
「そんなことはない!」
と否定してくることもない。

どんなに自分に
酷い言葉を投げかけても、
自分は何も文句を言わないから、
平気で自分を傷つける言葉を
どんどん使ってしまう。

しかし、
これはかなり危険だ。

何も文句を言わない
自分の心の奥底には、
自分自身が発した悪い言葉が
徐々に積もってゆくからだ。

長い目で見れば、
その積もり積もったものが
悪い自己イメージを創り上げ、
自分をダメな人間だ
と信じ込ませることになる。

人はセルフイメージ通りの
人生を歩むので、

できると信じていれば、
本当にできるようになるし、

できないと信じていれば、
本当にできなくなってしまう。

自分で創り上げた
望ましくない自己イメージにより、
望ましくない人生を
歩んでしまうことは、
かなり残念なことだと言える。

そうならないためにも、
人から言われて、
嫌な気分になる言葉を
自分自身に使うのはやめよう!

自分を労うような
言葉がけができれば、最高だが、

もし、それが難しいのなら、
せめて自分を傷つけるような
酷い言葉を自分自身に言うことは
意識して避けよう!

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2)「自分の心地良い」を選ぶこと。

できる限り、自分に心地良さを
与えてあげるよう努めること。

着心地が良い服を
自分に着せてあげて、

「ああ、これは美味しいな」
と思うような食事を
自分に食べさせてあげる。

自分の部屋の中も、
心地よい匂いにしてあげて、
気分よく過ごせる時間を増やす。

会う人も、会っていて
自分の気分が良くなる人に
積極的に会うよう心がける。

別の言い方をすれば、
自分が不快に感じることは
できるだけ避けるようにするとよい。

たとえば、
旦那の親戚の集まり。

ここへ行けば、
嫌なことをネチネチ言ってくる
義理の母親がいて、
行くたびに自分の気持ちが
落ち込んでしまう。

それなら、できるだけ
そんな会合には
参加しないようにすればいい。

「嫁の立場では欠席できない」
と言う人もいるけれど、

実際のところ、行かなくても
自分が想像するほど
大きな問題は起きない。

旦那と子供だけ行かせて、
自分はパスすればいいのだ。

嫌なことすべてを
避けることはできなくても、
できる限り、自分の気持ちを尊重して、
嫌なことを避けたほうが望ましい。

「こうするべき」という信念が
自分の中にあれば、
「そうしなければ、いけない」
と当然のように思い込んでいる。

しかし、冷静になって考えれば、
自分が今まで信じ込んできた
「こうするべき」をしなくても、

自分が思うほど
周りに迷惑がかかるわけでもなく、
大きな問題が起きるわけでもない。

自分の不当な信念で
自分自身を縛りつけるのは
もうやめて、

出来る限り、自分を心地良く
してあげるのは、
自分を大切にすることになる。

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3)誰よりも自分を最優先させること。

人は他者との関係性の中で
生きているので、

いつでも、どんな状況でも
自分を最優先させられる
というわけではないが、

可能な限り、なるべく多くの場面で、
自分を最優先させることも、
自分を大切にするためには必要だ。

たとえば、
親から就職先をアドバイスされ、
親が「この会社がいい」と言った企業で
働いている場合。

それで自分もハッピーならば、
何も言うことはない。

しかし、もし、自分が
その職場に合わなかったり、
仕事を好きになれないのなら、

サッサと辞めて、
自分に合う会社に
転職したほうがよい。

親が子供に
その会社で働いて欲しい
と願う理由はどんなものであれ、

実際に働いている子供本人が
そこで幸せでなければ、
他に移ったほうが
本人のためになるからだ。

親としては、
自分の子供が一流会社
といわれる企業に勤めているほうが
鼻高々で、気分は良いだろう。

世間体を重要視する親であれば、
子供が名の知れない会社に
転職すれば、腹を立てるに違いない。

しかし、働く本人にとっては、
自分に合った会社で
幸せな気分で仕事をするほうが
ずっと心地が良い。

たとえ名の知れない会社でも、
自分がそこで楽しく働き、
実力を発揮して、
活き活きと働けるのなら、
そちらのほうがよいに決まっている。

結婚相手に関しても
似たようなことが言える。

親としては、自分の子供には
世間体の良い相手と
結婚して欲しいと望んでいる。

しかし、親が勧める相手が
自分にはしっくりこなくて、
気乗りしないのなら、
やめたほうが賢明だ。

小さなことなら
さほど問題ないが、

就職とか、結婚とか
人生の大きな決断の際には、
自分以外の意向を、
尊重してしまえば、

最終的には
自分を不幸にしてしまうことも
珍しくないからだ。

これは
自分を大切にすること
と真逆の行為だ。

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誰よりも
自分を最優先させることを
「ワガママだ」
と非難する人もいるが、

短期的視点ではワガママ
に見えても、
長期的視点では
必ずしもそうとは限らない。

自分の意向に沿わないことを
ムリしてやれば、
自分は満たされることなく、
嫌な顔をして生きることになる。

不満でいっぱいで
嫌なオーラをムンムンと
出すようになるだろう。

そうなれば、
周囲の人たちにとっても
かなり迷惑だ。

ネガティブな波動は、
近くにいる人たちにも
簡単に伝染して、他の人も
嫌な気分にしてしまうからだ。

自分のワガママを
通さなかったせいで、
結局は、周囲の人たちに
もっと嫌な思いをさせることも
多々あるのだ。

自分はイマイチだと感じても、
親の意向を尊重して、
親が気に入る相手と結婚した場合。

その結婚が
たまたま上手く行けば
問題ないだろう。

しかし、
そうではない場合には、
自分の意向を尊重しなかった
ツケは大きい。

いつも文句ばかり言って、
不幸せな気持ちで生活していれば、
それを聞いている親だって
幸せな気持ちにはなれない。

これをきっかけに
親を恨むようなことがあれば、
親子関係も悪化して、
両者が不幸になることもあり得る。

なぜ、こんなことが
起きるのかは、

自分のことなのに、
自分自身を最優先させず、
親の意向を優先させて
しまったからだ。

親の言うことを聞けば、
「良い子供だ」と
親は高い評価をするだろう。

しかし、その決断の結果が
子供にとって悪いものになれば、

子供は後悔してもしきれず、
不満も大きくなり、長期的には、
子供が不幸になるだけでなく、
親子関係まで壊れてしまうだろう。

自分で決めたことならば、
上手く行かなくても、
「しょうがない」で諦められる。

しかし、自分の気持ちを無視して、
他人の言うとおりにした結果、
望ましくない状態に陥れば、
そういう気持ちにも
なれないものだ。

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今回は、
自分を大切にすることについて、
私が考えることをお話した。

私の考えでは、
1)自分の悪口は言わないこと。
2)自分の心地よいを選ぶこと。
3)誰よりも自分を最優先させること。

自分を大切にする目的は、
自分自身を幸せにするためだ。

そして、それだけではない。

自分を大切にすることで、
自分が幸せになり、
自分からハッピーオーラが
自然に出るようになれば、

周囲に居る人たちにも
良い影響を与えることが
可能だからだ。

長い目で見れば、
自分にとっても良いことだし、
周りの人たちにとっても
望ましいことだと言える。

この望ましい状態を目指して、
ぜひ「自分を大切にすること」
に徹してみよう!