今回のテーマは、
正当な理由がないのに、
他人から攻撃されたり、
ネチネチ嫌味を言われた時、
どう対処するとよいか? について。
これから話す3つの点を
心得ておけば、
他人からの悪意ある攻撃に
上手く対処できると同時に、
攻撃を受ける回数も
減らすことが可能だ。
その3つとは、次の通り。
1)相手の心理を知ること。
2)相手にしないこと。
3)自分の弱みを見せないこと。
それぞれ詳しく説明したい。
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1)相手の心理を知ること。
他人から非難されたり、
虐められたりすれば、
ツライ自分の気持ちに
フォーカスが当たりやすい。
しかし、この時、一歩引いて
「相手の心の内はどんなものか?」
想像すると効果的だ。
なぜなら、
理不尽に他人を責めたり、
虐めたり、ネチネチ言ったりする人は、
心の奥底に不満や不安を抱えているから。
攻撃的に振る舞って、
表面上は強そうでも、
心の中は非常に不安定な状態だ。
自分の思い通りに
物事が上手く行かず、
フラストレーションが
溜まっている……
褒めて貰いたいのに、
誰も自分を称賛してくれない……
認めて欲しいのに、
認めてくれる人はおらず、
承認欲求が満たされていない……
自分の期待することと、
現実が全く違うので、
イライラ状態で、不満が大きい。
こんな気持ちが
心の中に隠されていて、
自分自身の不満が
他者への嫌味や攻撃となって表れる。
他人を責めれば、
優越感を味わえる。
自分の欲求を満たして、
快楽を得ることもできるからだ。
つまり、正当な理由がないのに、
攻撃してくる人は、
哀れで可哀そうな存在だ、と知ることだ。
このことを意識できれば、
攻撃された側も、
気持の乱れを大分防げる。
「ああ、あの人は、
なんらかの事情により、
不満や不安でいっぱいなんだ。
大変で、可哀そうな人なんだ……」と思える。
そう考えられれば、
相手の攻撃を真正面から受け取り、
脅えたり、反省したり、悲しんだり
することもない。
「自分も負けないぞ!」と
仕返ししたり、言い返すことも、
ラクに抑えられるだろう。
哀れで可哀そうな奴を
やっつける必要などない
と思えるからだ。
心が優しい人は、こんな時、
相手のご機嫌を取ろうとしたり、
なだめようとしたりして、
気遣いすることもある。
しかし、それはやめよう!
自分を虐めてくる人に
優しくすることはない。
相手の欲求不満を晴らすのに、
自己犠牲を払い、
付き合う必要はないからだ。
単に自分の心の内で
「あの人は哀れな人だから、
しょうがないよ」と呟くといい。
やり返すこともなく、
逆に相手を気遣って、
優しくすることもなく、
淡々としていよう。
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2)相手にしないこと。
攻撃者の心の状態を
理解できれば、
虐めてくる人に対して、
「無視して相手にしないこと」も
さほど難しくない。
「相手にしないこと」は
攻撃に対して、無反応である
ということ。
「無反応」が虐めに対しては、
一番の有効な方法だ。
なぜなら、こちらが動揺したり、
大きく反応すれば、
相手は面白くなり、
更に責めてくるようになる。
虐める側は、
相手が大きく反応すればするほど、
より快楽を得られるもの。
その結果、攻撃は
もっと増すことだろう。
相手にされなければ、
自分のやっていることが
惨めに感じられて、
これ以上、虐めよう
という気にならないのだ。
すると、攻撃することも
自然とピタリと止む。
攻撃者を相手にしてしまえば、
自分の貴重な時間や心的エネルギーも
非生産的に奪われてしまう。
相手にしないで、
その分のエネルギーや労力を
有意義な活動に費やした方が、
ずっと賢く、建設的だ。
人間は感情の生き物だから、
嫌味を言われれば、
誰でもイラっとくるだろう。
しかし、ここは意識して、
相手が今どんな心の状態か?
思い出して、
反応しないことに
徹するといい。
「全く相手にしないこと」は、
かなり効き目のあるやり方だ。
意識的にそうしよう!
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3)自分の弱みを見せないこと。
これは、虐められた後に
やるというよりも、
このことを普段から
心がけていれば、
虐めのターゲットになる頻度を
減らすことも可能だ。
一般的には、
他人に弱みを見せるのは、
一概に悪いことではない。
しかし、攻撃的な人、
虐めをする人に対しては、
自分の弱みを見せない方が賢明だ。
なぜなら、欲求不満の人は、
近くにいる誰かを攻撃したい。
正当な理由があって
攻撃するのではなく、
欲求不満を晴らすのが目的なので、
相手は誰でもいいのだ。
たまたまその周辺にいる
虐めやすい人を見つけて、
虐めるのが、彼らにとっては一番ラク。
ターゲットを選ぶ際には、
弱そうな人を見つけた方が無難だ。
その理由は、強い人に攻撃したら、
自分も仕返しを食らい、
面倒なことになるからだ。
弱い人なら、
やり返される心配もなく、
自分に被害が及ばないと考えるから。
そのため、虐めをする人には、
意識して自分の弱みを
出さない方が賢い。
具体的には、
自分が嫌な時には、
きちんと「ノー」と言うこと。
お人好しで、他人を気遣うばかりに、
自分の意向に反しても
「ノー」と言えない人がいる。
そういう人は、
虐めのターゲットになりやすい。
もちろん、仕事の立場上、
「それは嫌です。やりません」と
言えないこともある。
しかし、パーソナルな場面で、
自分が嫌なら断っても
構わない時には、「ノー」と
言った方が自分のためだ。
自分がその気になれなくて、
やりたくないなら、
はっきり「やりたくないです」と言い、
お断りするのが一番いい。
嫌な時に「ノー」と言える人は、
攻撃の対象になりにくいから。
自分の気持ちに逆らって、
他人に気遣いばかりして、
嫌でも断れない人は、
他人から利用されたり、
付け込まれたり
することも多いからだ。
だから、パーソナルな場面で
嫌なら正直に、はっきりと
「ノー」と言うよう心がけよう!
もう一つ気をつけるべきことは、
「自分はダメなんです」
「自分はできない人です」
と自分で自分のことを
不必要に悪く言わないこと。
特に虐めをする人たちには、
そんな姿勢を見せない方が無難だ。
謙遜することが美徳だ
と考える人もいるが、
謙遜ばかりしていれば、
虐めっ子の標的になることも
珍しくないから。
自分自身を卑下して、
自分を悪く言う人は、
他人もちゃんと見ていて、
「コイツなら、攻撃しても
文句を言わないだろう」と
思われてしまう。
不必要に自分を下げることなく、
堂々としていることが大切だ。
そして、嫌な時には、きちんと
「ノー」と言って、断ること。
これを意識するだけでも、
虐めの対象になることを
かなり防げるものだ。
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今回の話をまとめれば、
正当な理由がないのに、
他人を責めたり、攻撃する人は、
心の奥底に不満や不安を抱えており、
心が不安定な人たちだ。
このことを
しっかり認識することは
とても役に立つ。
攻撃する相手の背景にある
不満や不安を意識できれば、
自然と自分の受け取り方も
変わるからだ。
相手の攻めや攻撃に対して、
無反応でいるよう努めること。
全く相手にしないことが
攻撃をやめさせるための
一番有効な手段だから。
なぜなのかは、攻撃側も
相手にされなければ、
自分のやっていることが
惨めに感じられ、自然とやめるから。
大きく動揺したり、強い反応を見せれば、
相手はより快感を得て、
もっと攻撃するようになる。
他人の欲求不満を晴らすために、
自分の貴重な時間や労力を
無駄にするのは馬鹿らしい。
そのためには、
無反応で全く相手にしないこと。
その代わり、
建設的で有意義な活動に
自分自身を専念させるといい。
虐めのターゲットにならないよう、
虐めっ子には、
自分の弱みを見せないことも重要。
具体的には、
嫌なことは、はっきりと
「ノー」と言って断ること。
また、不必要に自分を卑下して
自分を悪く言うのも避けることだ。
これらを気をつけるだけでも、
虐めのターゲットに
なりにくくなる。