今回は、
「もう年だから」という言葉は
自己洗脳にもなる怖いものなので、
気をつけよう! という話。
50代後半の私が
同年齢の人たちと会う際、
しばしば耳にするのが
「もう年だから」という言葉。
なぜだか分からないけれど、
多くの人たちが「もう年だから」
と気軽に言っている。
でも、この言葉は
実はとても危険なもの。
「人生100年時代」に
突入しようとしている今、
この言葉ほど不適切で
悲しいものはない。
どうして「もう年だから」が
良くないのか?
詳しく説明したい。
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「もう年だから」が
望ましくない理由は、
この言葉を使い出せば、
急速に老化が進み、
どんどん老け込んでゆくからだ。
なぜそうなのかは、
人間は自分に対して
自分が発する言葉で
自己洗脳されてしまうから。
「もう年だから」と言う背景には、
「今更やってもムリだ」
というニュアンスがある。
どうせムリだと信じていれば、
「これ面白そう!」
と思えるモノを見た時でも、
「いや、もうこの年齢では、今更……。」
ということになり、
結局はやらずに終わってしまう。
せっかく興味が湧いたのに、
やらなければ、当然、
「できなかった」という結果になる。
「年だから」と言ってるうちに、
あっと言う間に月日が経ち、
「あれをやれなかったのは、
残念だった」と後悔をして、
人生を終えることになる。
自分に対して、
自分が呟く言葉は、
その本人の振る舞いや行動に
大きな影響を与えて、
その通りの現実を創り出すことになる。
「それはムリだ」と言えば、
知らず知らずのうちに
「それはムリだから」と自己洗脳を行い、
ムリになるように振る舞うから、
現実的に「ムリだった」となってしまうのだ。
逆に「できる!」と言葉にすれば、
達成可能だということを
自分自身に刷り込めて、
達成できるような行動を
起こせるようになる。
そして、その行動のお陰で、
自分が思った通り、
「最終的にはできた!」
と喜ぶ現実を迎える。
これと同様に
「年だから、今更ムリ!」
と言い続ければ、
気づかないうちに
そのように自己洗脳して、
「ムリだった」という結果で
終わってしまうのだ。
こう考えれば、
「年だから」という言葉が
どんなに危険であるか
理解できるはずだ。
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年齢を重ねれば、
老化現象が起きるのは、
誰にでも言えること。
それは否定できない事実だ。
しかし、
生物的な実年齢と、
実際の体内年齢とは、
けっこう差があるのも
実際のところ。
身体のメインテナンスが
しっかりできている人は
50~60代であっても、
頭や身体の状態が
20~30代のケースもある。
そして、その逆もしかりだ。
どうしてこのような差が
生まれるのかは、
様々な要因があるだろう。
それはおそらく、
食生活であったり、
生活習慣、運動習慣、
知的活動、環境、人間関係、
考え方、マインドセット
だったりする。
人間は誰でも
加齢は避けられなくても、
本人次第で加齢の速度を
遅らせることは可能だ。
加齢の速度の
決め手になるもので、
一番重要なのは「マインドセット」。
なぜなら、マインドセットにより、
生活習慣も、食習慣、運動習慣も
すべてが決まってくるからだ。
「もう年だから、今更ムリ」
という姿勢で生きていれば、
自分で自覚しなくても、
そうなるような生活の仕方になる。
年を取っても、
なるべく若々しく居続けるためには、
「もう年だから」という言葉は
慎んだ方が無難だ。
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「もう年だから」
の言葉がもたらす影響の
一番の問題点は、
自分の無限な可能性を
逃してしまうこと。
生物的実年齢に
自分自身が縛られて、
やりたいことも断念して
しまうことだ。
もし、今やっていれば、
できたであろうことでも
諦めてしまったために、
「できなかった」で終わるのだ。
そのことに挑戦すれば、
自分の可能性を
どんどん広げてゆけたのに、
チャレンジしないので、
最初から可能性を断念することになる。
それがとても残念で悲しいこと。
「適齢期」という言葉があるが、
この言葉の意味を
間違って捉えている人も
少なくない。
Aをするには
30代くらいまでが適齢期
とされていても、
「適齢期」という概念は
かなり怪しいもの。
今50代の人がAをやるのに
「適齢期を逃してしまった」
と嘆くこともある。
その人にとっては、
Aに挑戦するには30代がベストだ
と信じているからだ。
しかし、本当にその本人にとって
Aをやるのに30代が
一番良い時期だろうか?
いや、そうは言えない。
なぜなら、
その人が30代の時には、
Aには全く興味がなかったからだ。
おそらく、その当時はBやCに
興味関心があり、
BやCに一生懸命打ち込んで
いたことだろう。
もしそうなら、いくら30代でも、
Aをやることは適切な時期
ではない。
面白いとも思えないことを
ムリにやるのでは、
喜びも感じられないし、
上達もしないだろうから。
それよりも、
「Aは面白そう!
私もAをやりたい!」と感じた時が、
Aをやる適齢期だ。
その個人にとっては
50代の時かもしれない。
いや、60代になってから
かもしれない。
同じことをするのでも、
人それぞれ「適齢期」は
違ってよいのだ。
興味関心があり、やってみたい!
と感じる時が
一番の適齢期なのだ。
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今回私が伝えたいことは、
生物的実年齢に縛られて、
やりたいことを断念するのは
やめよう! ということ。
諦めてしまえば、
自分の可能性も捨ててしまう
ことになるから。
生物的実年齢がいくつであれ、
実際の体内年齢とは差があるので、
実年齢は単なる記号と思い、
自分から不必要な縛りを
外したほうが賢明だ。
そのために慎むべきことは、
「もう年だから」という言葉を
連発しないこと。
「もう年だから、今更ムリ」
と自己洗脳して、
本当にムリになるような
振る舞いが起きるので、
「ムリだった」という現実を
見ることになるからだ。
これは非常に勿体ないこと。
「もう年だから」と言い、
本当にそのような自己イメージを
創り上げ、自分の言った通りの
結果を得てしまう。
そんな残念で悲しいことを
しないためにも、
「もう年だから」という言葉は
気軽に使用しないよう、
気をつけよう!