短所克服は、やる気がなければ意味がない!

今回は、
「短所克服は
やる気がなければ意味がない」
という話。

苦手なことを
自ら克服したいと思うなら、
短所克服はとても意義あること。

しかし、
ムリに嫌々するのなら、
やらない方がマシだ。

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なぜ、そうなのか?

その理由は、
無理矢理やっても、
本人がシンドイだけで、
苦労の割には成果が出ないから。

私たちの時間やエネルギーは
有限リソースだ。

無限にあるわけではない。

そんな貴重な時間や労力で
自分の強みを更に磨いて、
その分野でより飛躍した方が
賢明だ!

得意なことは才能があるから、
更に頑張れば、成長度合いも早い。

逆に、不得意で嫌いなことを
一生懸命やったとしても、
伸びる程度はたかが知れている。

それなら、得意分野に集中して、
磨きをかけた方が
効率も良く、成功もしやすい。

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短所克服を考える時、
頭に浮かぶのは
私が日本で受けた教育。

好き・嫌い、得意・不得意に関係なく、
皆が同じ主要教科を勉強して、
満遍なく良い成績を収めるよう
期待されていた。

できない教科があれば、
居残りしてまで
課題を終わらせるよう
強いられたこともある。

何度説明を受けても、
同じ間違いをすれば、
叱られることさえあった。

好きでもないことを
無理強いさせられて、
できなければ、怒られる。

こんな感じでは、
その勉強がもっと嫌いになっても
不思議ではない。

その一方で、
ニュージーランドの学校では、
苦手科目をムリにやらせることは
あまりしない。

どちらかと言えば、
得意なことをもっと伸ばそう
という教育方針の方が一般的だ。

子供がある分野で
飛びぬけた才能を見せれば、
学習カリキュラム外でも、
特別枠を作って、
指導してくれる教師もいた。

日本では、元気がなくて、
死んだ魚のような目をしている
子供たちを見ることも
珍しくなかった。

他方、ニュージーランドでは
目をギラギラと輝かせて、
表情が明るい子が多い。

その原因の一つに、
両国の教育の違いがあるのでは?
と私には思えて仕方なかった。

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一般的には、
短所克服よりも、
長所伸展に力を注いだ方が
望ましい。

子供を持つ親も、
子供に苦手なことを
克服するよう強制するよりも、

得意なことを
更に磨いてゆけるよう
協力してあげた方が賢明だ。

しかし、ここで
少し注意が必要。

もし、子供が不得意でも、
頑張って克服したい!
という気持ちがある場合には、
ぜひそのようにした方がよい。

本人が短所克服を望むのなら、
それはとても価値あることだからだ。

不得意だと言っても、必ずしも
能力がないわけではない。

そのことを
ほとんどやっていなければ、
よくできないのも当然だ。

どんなことでも、
練習しなければ、
上手にはなれないからだ。

たとえば、人前で
上手く話ができない子の場合。

その子が上手に話せないのは、
それまで話すことを
あまりしなかったからだろう。

性格的に内気な子供は
学校でも、自分から積極的に
話すことはない。

話すことを
自ら避けて通れば、
当然、話が上手くなるはずがない。

一方で、学校行事でも、
話す機会にどんどん挑戦して、
練習を積んできた子供は、
いつのまにか素晴らしいスピーチが
できるようになっている。

機会があるたびに
話すことを練習しているので、
上手になるのは当たり前だ。

流暢に話せる子供のスピーチを聞けば、
「この子はスゴイ!」
と皆が感心する。

そんな時、「才能があるから、
こんなに素晴らしく話せるんだ!」
と思う人もいるだろう。

しかし、実は、見えないところで、
この子はどれだけ練習したことか?

知らない人は「才能があるから」と言うが、
本当はそれなりの練習の積み重ねが
あるのだ。

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何らかの理由で、
苦手だと思い込んでしまったら、
それをやらなくなる。

やらなければ、当然、
できるようにもならない。

できない状態が
長い間、続くことだろう。

でも、ひょんなことから
苦手だと思っていたことを
練習するようになれば、

最初は下手くそでも、
そのうちグングン伸びてゆき、
スゴク上達する場合もある。

どんなことでも、
最初のうちは
上手くできないもの。

下手でも失敗しながら
やり続けていけば、
徐々にできるようになるものだ。

そして、いつかは
素晴らしい成果を出すことも
あり得る。

本人がやる気があって、
苦手を克服したいと望むのなら、
どんどんやらせてあげればよい。

最初は上手く行かなくても、
場数を踏めば、
上達するものだからだ。

この場合、短所克服は
とても有意義なことだ
と言える。

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短所克服は、やる気がなければ、
やめた方が賢明だ。

やっている本人もツラいし、
苦労の割には成果も出ないからだ。

貴重な時間やエネルギーを
得意分野を更に磨く方向へ
費やした方が望ましい。

ただし、本人が
できないことを克服したい
と望むのなら、話は別だ。

苦手なのは、そのことを
あまりやってこなかったから、
苦手のままでいるのだろう。

どんなことでも、練習がなければ、
上手くできないのは当然!

そんな場合は、
積極的にどんどん練習して
場数をたくさん踏んで
上達させればよい。

短所克服をするべきか? 
しないべきかは、
本人の意向に従うのが一番だ。