今回は、「必要最低限」、
別名「軽めバージョン」
の勧めについて。
疲れたら、
軽めバージョンをサッサと済ませ、
ゆっくり休息しよう!
という内容だ。
物事を
全部やる(100)か、
全然やらない(0)か
のどちらかを選びがちな
ゼロヒャク思考の人に
向けた話だ。
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日常のルーティンで、
いつもやっている完全バージョンを
100とすれば、
軽めバージョンは、その中でも
どうしても重要な部分だけを
抜き取った必要最低限のこと。
できればやった方が望ましいが、
やらなくてもどうにかなる70は捨て、
どうしてもやらねばならない
30だけを残したものだ。
普段は完全バージョンで
稼働していても、
体調が優れない時や、
疲労が酷い時、
また、やる気が全然出ない時には、
軽めバージョンだけで済ませればよい。
そしてその後は、
サッサと休息を取り、
エネルギーを充電した方が賢明だ。
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疲れたら休息するのは
当たり前だと思われるが、
日本人にはこれができない人も
たくさんいる。
真面目で働き者が多く、
労働を美徳とする文化を持つ私たちは、
疲れていてもムリをして
一生懸命仕事に打ち込むことも
珍しくない。
一見すると立派な姿勢だが、
ムリして働けば、ミスが多かったり、
イライラにより
周囲の人に当たり散らしたり……。
結局、他人には迷惑をかけるし、
自分も自己嫌悪に陥る。
ムリにムリを重ねたせいで、
更に体調が悪化して、
病気になることさえある。
このような状況を避けるには、
疲れた時には、
きちんと休息することが必須。
ただ、やらねばならないことが
目の前にあれば、
安心して休息する気にも
なれないものだ。
そんな時に
「軽めバージョン」は、
とても役に立つ。
必要最低限はやるが、
それ以外のものは切り捨てて、
罪悪感なしで休息できる。
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たとえば、
健康的な食生活を目指して、
普段はきちんと
ご飯を作っていても、
あまりにも疲労が酷ければ、
ムリにいつも通りに
食事を作る必要はない。
とはいえ、
ジャンクフードを食べるのも
気が引けるだろう。
そんな場合は、簡単に食べられる
チーズやナッツ類、
きゅうりやニンジン、セロリなどを
カットしたものを
食事代わりにしてもよし。
料理は普通にできたけれど、
食後のあと片付けが
シンドすぎる! と感じることもある。
それなら
お皿に汚れがこびりつかないよう
水につけておくだけでもよい。
とりあえずは、ゆっくり休んで、
翌朝、元気になってから
片づければOKだ。
ここでのポイントは、
はしょったために生じる
不都合を最小限に抑えること。
たとえば、皿洗いの場合には、
水につけることなく、
そのままの状態で放置しておけば、
食べ物がお皿にこびりつき、
翌日それを落とすのに苦労する。
後で大変なことにならないよう
ちょっとした工夫をするだけでも、
大分ラクにできるものだ。
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軽めバージョンは
強迫観念がある人にも有効だ。
誰でも習慣化されたルーティンを
一つや二つ持つだろう。
たとえば、
毎朝必ずウォーキングする場合。
毎日、同じ時間帯に
決まったルートを歩いている。
毎日、毎日、
ウォーキングは欠かさずやるから、
周囲は「スゴイね!」と感心する。
しかし、本人からしてみれば、
全然スゴイことではなく、
やるのが普通であり、
やらなければ気持ち悪く、
我慢できないもの。
もしも歩かない日があれば、
そのことが頭から離れず、
どうしても気が済まないのだ。
だから、ムリしてでも
やってしまう。
たとえ疲れていても、
体調がイマイチでも、
やはりやらなきゃしっくりこない。
こんな人は軽めバージョンを
普段から意識していれば、
とても役に立つ。
いつもは6キロ歩くけれど、
疲労が酷い時には、
通常よりも距離を短くして、
3キロで終えるのもありだ。
全くやらなければ、
そのことが気になって
落ち着けない人でも、
一応、3キロだけでも歩けば、
気が済まないという現象も
消えてゆき、どうにか妥協できる。
毎日、家じゅうの部屋すべてに
掃除機をかける人も
似たようなことが言える。
日々欠かさずにやっていれば、
掃除機をかけない日は
なんとなく落ち着かないだろう。
疲れている時には
やりたくない気持ちもあるが、
やはり、終了させないと
気が済まない気持ちもあり、
しっくりこない。
そんな時には、いつものように
すべての部屋を掃除するのではなく、
キッチンとリビングという
一日の大変を過ごす空間だけに
限定すればよい。
他の部屋はやらなくても、
一応、一番重要な空間を
綺麗にできたと思えば、
気持ちもスッキリして、
安心してお休みモードに入れる。
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体調が優れない日や、
疲労が酷い時、
また、やる気が全然起きない日は
誰でも経験するものだ。
働き者の日本人は
それでもムリして
いつも通り頑張ることも
しばしばある。
しかし、それでは
エネルギー切れを
更に酷くしてしまう。
ムリを強いることで、
ミスが多くなったり、
効率的に働けなくなったり、
イライラで周りに当たり散らしたりして、
ろくなことは起きない。
そんな時にはムリするよりも、
必要最低限のことをサッサと済ませ、
罪悪感なしで
ゆっくり休息した方が賢明だ。
いつもやるすべてのことを
放棄するのは難しくても、
軽めバージョンを使えば、
良い加減で妥協するのも可能になる。
軽めバージョンを
常日頃意識していれば、
休息が必要な時には、とても役立つ。
必要な時には、
軽めバージョンに頼って、
早めに休養して、
しっかり充電しよう!
そうすることで、
慢性的な疲労や、
それにより引き起こされる病気を
防ぐことも可能だ。
「軽めバージョン」
ぜひ利用してみてね!