今回は、
100を目指さずに
八分目くらいにしておいて、
余裕を持って生活しよう
という話。
沢山のことを目の前にすると
パニックになり、
焦りの気持ちに襲われる人
に向けたもの。
自分のキャパの
70~80パーセント達成すれば、
それでよしと思えるなら、
心に余裕も出て、
色々なことが
スムーズに動かせるからだ。
余裕を持つことの大切さを
語ってみたい。
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「腹八分目に医者いらず」
という言葉がある。
満腹するまで食べないで、
八分目ぐらいでやめておけば、
良好な健康を維持し続けて、
医者にかかる必要もなくなる
ということ。
昔から言われてきた
健康に生きるためのコツだ。
お腹がパンパンに膨れるまで
食べてしまえば、
胃腸の調子が悪くなる。
暴飲暴食により、
胃がムカついたり、
お腹を壊してしまったり。
年がら年中、食べすぎだと、
胃腸の病気になるリスクもある。
それだけでなく、
カロリーの摂りすぎにより、
ブクブクに太って、
肥満が原因で
糖尿病や心疾患を引き起こす
というリスクもある。
「大分満たされた。
もう少し食べれるけれど、
ここでやめておこう」
と腹八分目でストップできれば、
胃腸の調子を悪くすることも、
肥満により、他の病気に罹ることも、
大分軽減できるものだ。
要は、キチキチに
詰め込まないことが大切だ
ということ。
このことは、食事の点のみならず、
生活全般でも言えることだ。
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胃袋の大きさが
一定であるように、
人のキャパの大きさも
ある程度、決まっている。
キャパぎりぎりで
一生懸命頑張ったり、
キャパを越えて
ムリしすぎれば、
一時的には
大丈夫でも、
そのうち疲れ果てて、
心身の健康を損なってしまう。
必死にやっている時には
気づかなくても、
ある日、突然、
バタンキューと倒れ込み
これ以上、
動けなくなってしまうのだ。
暴飲暴食で
常に食べすぎの状態で
胃腸や身体の調子を崩すのと似ている。
自分のキャパの
70~80%に留めておき、
20~30%の余裕を持ち、
行動していれば、
ムリがないから
疲れることもなく、
長い間、動き続けることも
ラクにできる。
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キチキチに詰め込むことは、
焦りの気持ちも生む。
ToDoリストを作成して、
その中に今日するべきことを
沢山詰めすぎてしまえば、
結構心の負担となる。
次から次へとリスト中の項目を
片づけてゆかねばならない
と思うから、
常に時間に追われる気がして、
落ち着かなくなる。
「早くやらなきゃ」と思う気持ちが
焦りに発展すれば、
ろくなことは起きない。
焦れば、ミスも多くなり、
そのミスを正す時間も必要となり、
最終的には時間のロスを生む。
焦りの気持ちが強いだけで
心的エネルギーが
自分の中から流れ出る。
そのエネルギーは
建設的、生産的な結果を生むために
使われるのではなく、
ただ無駄に
外に漏れてしまうだけだ。
一日の終わりに
ToDoリストを見直して、
「ああ、これも、あれも
できなかった!」と嘆けば、
リスト項目を
こなせなかった自分に対して、
否定的な気持ちになったり、
くよくよしたり、
自分を責めて
落ち込んだりしてしまう。
こういうネガティブ感情は、
心的エネルギーを枯渇させて、
人を疲れさせるだけだ。
エネルギーを使った分、
何か有意義なことができるのなら、
何も問題ない。
しかし、自分があれこれ
詰めすぎた計画を立てたせいで、
全部終了できなかった自分を
責め立て、
自分を追い込むような
愚かなことをすれば、
エネルギーは有効活用されず、
無駄に垂れ流されるだけ。
キチキチに詰めることで、
生まれる「焦りの気持ち」
「がっかりした気持ち」は、
エネルギーを奪うだけで、
生産性を下げてしまい、
良いことは何もない。
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キャパ越えの状態が
暫く続けば、
短期的には
より多くのことを
達成できるかもしれない。
しかし、長期的視点では、
かえって逆効果だ。
たとえば、2週間
自分の力の限界まで
一生懸命頑張っても、
たった2週間でできることは
たかが知れており、
大した成果は出せない。
短期間、鬼のように勉強したり、
仕事をしたりすれば、
暫くすれば、
疲れ果ててしまい、
長続きさせることも
当然、不可能だ。
それよりも、
70~80%でいいから、
コンスタントに継続させた方が、
ムリがない分、疲労することなく、
ラクに続けることができる。
コツコツと毎日、
小さな積み上げを継続すれば、
ある程度の期間が経てば、
想像以上に
大きなものに積み上がる。
長期的視点では
こちらの方がよっぽど
大きな成果につながるのだ。
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ここまで話せば、
キャパを越えることなく、
八分目でストップすることの大切さを
理解して頂けたはず。
ただ、自分のキャパが
どのくらいの大きさか?
分からないことも多い。
主観的には「大丈夫だ」
と思っていても、
実際にはキャパ越えしていた
なんてことも珍しくないからだ。
では、どうすれば
自分のキャパを
知ることができるだろうか?
まずは自分の主観でいいから、
自分にある力を100として、
そのうちの70くらいをやってみる。
残りの30はやらないことだ。
自分が感じるところで
70%を目指すということ。
そして、実際に
自分の身体や心の疲れ具合は
どんなものなのか?
様子を見るのだ。
もっとできそうなのか?
それとも、
ちょっとシンドイと感じるのか?
心の状態も活き活きとして、
気分よく活動できているか?
それとも、プレッシャーを感じて、
なんだか落ち着かない気分なのか?
自分の身体と心の具合を
自分自身で感じて、
感じ方により
活動量を減らしたり、
増やしたりしてみることだ。
まだまだいけそうなら、
もう少しやってもいい。
しかし、ちょっと疲れたな
という感じなら、
明日は65くらいに
減らしてみる。
そして、明日65でやった結果、
自分の体調や気分に
変化が見られたか?観察する。
実際にやりながら、毎日、
小さな修正を加えてゆく。
こうするうちに、
自分のキャパが徐々に分かってくる。
このくらいなら、余裕があり、
効率よく物事をこなせる
と感覚的にキャパを把握できるようになる。
単に試しているだけでは
「あれ、一昨日は何をやったっけ?
調子はどうだったっけ?」
と思い出せなくなることもしばしば。
忘れないためには、
ちょっとした記録を残すとよい。
日記のように
その日、その日にやったこと、
自分の体調と気分はどんな感じか?
メモっておく習慣をつけるのだ。
立派な文章を書く必要はなく、
今日一日、どんなことを
どれくらいして、
その結果、自分の調子は
100点満点で何点くらいか?
簡単でいいから、
こまめに書き留めておく。
あとでその記録を見直すことで、
自分のキャパの大きさを
客観的に判断する手助けになる。
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自分のキャパをある程度
把握できたら、
計画を立てる際、
常に8分目をターゲットにして、
緩い計画を練るとよい。
余裕を持たせることで、
焦りの気持ちで
心的エネルギーを
無駄にしなくて済む。
ムリな計画により、
自分を下手に
疲弊させることも防げる。
終了時には、「できなかった!」
と嘆くこともないから、
ネガティブな気持ちで
くよくよしたり、
自分責めによる否定的な感情で
不必要にエネルギーを
外に漏らすこともなくなる。
余裕があれば、
時間に追われる感もなく、
やるべきタスクにフォーカスを当て、
精神エネルギーを
そこだけに集中できる。
結果的に、効率よく、
迅速に物事をこなすことも可能だ。
更に、ラクして
長続きさせられるから、
日々、ムリなく
小さなものを積み上げて、
長期的には
大きな成果につなげることも
簡単にできる。
緩々な計画だと、
終了するのも時間がかかる
と判断するのは、大きな間違いだ。
実は、余裕がある方が
最終的には、早く終わる。
「急がば回れ」と言われるように、
余裕がある方が、より確実に
ラクして物事をスイスイ進められる。
目指すところは
100ではない。
腹八分目が理想のように、
8分目が一番良い。
常に余裕を設けて、
キチキチの生活はやめ、
ラクに効率よく
色々なことを進めてゆこう!