今回の話は、
失敗は成功の
対極にあるものではなく、
動線上にあるものだ
という内容。
「失敗」を
「成功」の真逆のもの
と捉える人に向けた話だ。
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「失敗」の反対は「成功」。
「成功」の真逆が「失敗」
と考える人も少なくない。
しかし、これは
大きな間違いだ。
失敗は、成功への道のりの
途中で起きる現象であり、
両者は同じ線上にあるもの。
成功に辿り着くための
プロセス中に
たった1回だけ
失敗が起きることもあるが、
幾度も繰り返される場合も
珍しくない。
特に今までやったこともない
新しいチャレンジをする際は、
失敗が数多く起きても、
不思議ではない。
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「失敗」と「成功」を
真逆のものと捉える人は、
誰かが何かスゴイことを
やっているのを見れば、
「この人は才能があるからだ」と思う。
そして、同じことを
始めたばかりの我が子を見て、
「この子はあの人のように
才能に恵まれないからダメなんだ」
と結論付ける。
スゴイことができる人は、
確かにスゴイ存在。
でも、その人がスゴイ状態に
到達する以前は、
たいていの場合は、
たくさんの失敗やできない状態を
経験して、今に至るのだ。
最初からすんなりと
スゴイことが
できるように
なったわけではない。
成功へのプロセス途中で
上手く行かないこともあり、
そのたびに学習して、
徐々に上達していった。
このことを知らないから、
失敗と成功が真逆なものだ
と考えてしまうのだ。
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新しいことを始めたとき、
最初からスムーズに行くことは
滅多にない。
ミスや間違いをして、
「こうやったらダメなんだ」
ということを学べる。
トライしてみて、エラーが出たら、
エラーを正すには
どうすればよいのか? を考えて、
次回は別の方法でトライしてみる。
別の方法で試したら、
前回よりは良くなったけれど、
まだ完璧だとは言えない。
この状態を更に改善するには、
どうしたらよいだろうか?
と再び考える。
トライ → エラー → 改善
のサイクルを何度か回すうちに、
最善の方法に行き着けるものだ。
失敗をたくさん経験して、
そのたびに改善策を考え、
それを実践してみる。
そうするうちに、
徐々に向上してゆき、
上手く行くコツを掴めるのだ。
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失敗は成功の反対だ
と思う人にとっては、
失敗することは悪いことであり、
できる限り失敗を避けたいと願う。
失敗を避けることは、
さほど難しくない。
何もやらなければ、
失敗することもないからだ。
やらなきゃ失敗もないし、
人に馬鹿にされたり、
笑われることもない。
だから、
何もしないのが一番だ。
よって、そんな人は、
新しいことに挑戦しよう!
という意欲も湧かず、
何事にも消極的だ。
しかし、
そのような姿勢で生きれば、
チャレンジしないから、
自分の可能性を見つけて、
飛躍・発展していくチャンスも
逃してしまう。
せっかくの人生なのに、
これでは
勿体ないではないか?
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子供が何かに興味を示し
「これやってみたいな」と言ったら、
躊躇うことなく
ぜひやらせてあげよう!
「長続きするのなら、
やってもいいわよ」なんてことは
言わない方が賢明だ。
なぜなら、
実際にやってみなければ、
その子にそれが向いているか?
分からないからだ。
面白そうでも、
実際にやってみたら
あまり好きではなかった
ということも、よくある話。
それでも、実践してみて
好きかどうか自分で確かめただけでも
意義あることだ。
長続きしなくても、
試した方が、試さないよりも、
ずっと良い。
色々なことに挑戦してみて、
初めて自分には何が向いているか?
を知ることも可能だ。
これだというものが
見つかったら、
それに集中して知識を深めたり、
スキルを磨いてゆけばよい。
自分がやりたいことを
見つける点でも、
トライ&エラーをしてもよいはず。
長続きしないことを
失敗と捉えるのではなく、
本当にやりたいことを見つけるための
プロセス中に起きること
と考えた方が望ましい。
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この世の中には、
上手く行っている人と
そうでない人がいる。
両者の違いは
いったい何だろうか?
もちろん、ある程度は
運もあるだろう。
でも、
それよりも重要なのは、
どこまで試行錯誤ができたか?
ではないだろうか?
あることに
とても優れた人がいて、
そんな人を目の前にすれば、
スゴイ! と感心する。
そして、その人は、
才能に恵まれているから
と思ってしまう。
しかし、その人は
自分の知らないところで、
どれだけ試行錯誤を繰り返したか
分からない。
生まれながらの才能や資質は
否定しないけれど、
それ以上に大切なのは、
どれだけ失敗を繰り返しながら、
新しい試みを実践したか?
ということだ。
「失敗」は「成功」の
反対ではない。
「成功」のために必要な
プロセス中に起きる現象が
「失敗」なのだ。
「失敗」をそのように捉えて、
失敗することに
恐怖心を抱く必要はない。
失敗を恐れずに、
どんどん新しいチャレンジを
してみよう!