自分を満たすことで周囲も幸せに:愛と優しさの法則

今回のテーマは
「他人に親切にする前に、
自分自身に親切にすること」
の重要性についてです。

他人のために
良いことをするのは
素晴らしいことですが、
まずは自分を優先させることが
必要です。

なぜそうなのでしょうか?
その理由を探りながら、
自分に親切にするための
具体的な方法をご紹介します。

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自己犠牲と他人優先のリスク

なぜ他人よりも
自分を優先することが
重要なのでしょうか?

その理由を理解するために、
自己犠牲を払い
他人を優先することで
どのようなリスクがあるのかを
考えてみましょう。

私たちが他人のために
自分を犠牲にして尽くしても、
必ずしも相手が
同じように応えてくれるとは
限りません。

それなのに、自分よりも
相手を優先してしまうと、
心の中に不満が生まれることが
あります。

特に、自分が
大きな犠牲を払って
相手に尽くした場合、
相手から何も返ってこなければ、
相手に対して
敵対心を感じることさえ
あるでしょう。

このような感情は、相手に対する
嫌悪感や怒りへと発展し、
関係が悪化する原因となるのです。

相手に対する敵対心を
心の中に隠しているつもりでも、
無意識のうちに
ノンバーバルコミュニケーションで
その感情が伝わることも多いです。

そうなると、相手も自分に対して
好意を持たなくなり、
お互いの関係は
ますます悪化するでしょう。

このような状況を避けるためにも、
まずは自分自身を大切にし、
自分のニーズを最優先で
満たすことが大切です。

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他人を優先してしまう理由

それでもなお、
自分より他人を優先しなければ
と感じる人もいるでしょう。

その理由は、
心の中にある思い込みが原因です。

「自分の欲求を
満たすことは良くない」
「自分の欲求を満たす前に
相手の欲求を満たすべき」
「自分には自分の欲求充足を
優先する価値がない」
などの思い込みです。

自己犠牲や我慢を
美徳とする日本社会では、
これらの思い込みを持つ人も
少なくありません。

このような思い込みがあると、
自分を大切にする行動に
ブレーキがかかってしまうのです。

しかし、これらは
不当な思い込みにすぎません。

子供の頃、親や教師から
このような思い込みを植え付けられ、
それが自分の中に定着し、
疑うことなく信じてきたのでしょう。

そして、それが
生きづらさの原因に
なっていることも多いのです。

この思い込みに基づいて
他人を優先する人は、
その結果として起こりうる弊害を
しっかりと認識することが重要です。

この思い込みが自分を苦しめ、
相手との人間関係も
悪化させる原因になれば、
その思い込みは
不当であると言えるでしょう。

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もっきりの法則

この思い込みを手放すために
役立つ法則があります。

それは「もっきりの法則」です。

「もっきり」とは、
正方形の木製の升の中にグラスを置き、
そのグラスに日本酒を注ぐ飲み方です。

グラスがいっぱいになり、
お酒が升にこぼれるまで注ぎます。

これは、
お酒をたっぷり楽しむという点で、
おもてなしの心を示す飲み方です。

ここで、お酒を注ぐ場面を
想像してみましょう。

まずはグラスにお酒を注ぎ、
グラスが満たされると、
あふれたお酒が升に流れ込みます。

例えて説明すると、
「グラス」を自分、
「升」を自分の周囲の人たち、
そしてお酒を「愛情や優しさ」とします。

お酒をグラスに注ぐ行為は、
自分に愛情や優しさを注ぐことに
例えられます。

グラスが一杯になるということは、
自分の心が愛情や優しさで
満たされることを意味します。

それでもお酒を注ぎ続けると、
升にこぼれ落ちます。

これは、自分の心が
愛情や優しさで満たされると、
自然と周囲の人たちにも
愛情や優しさが伝わる
ということです。

無理なく自然に周りに
愛情を注げるようになり、
それが愛情が長続きする
秘訣なのです。

逆に、グラス(自分)に
お酒(愛情や優しさ)を注がず、
升(周囲の人々)にだけ
注ぎ続けるとどうなるでしょうか?

これではいつまで経っても
グラス(自分)は満たされません。

グラス(自分)を優先すれば、
最終的には自分も周囲も満たされる
ウィンウィンの状態になりますが、
升(周囲の人々)を優先してしまうと、
永遠にグラス(自分)は
満たされないのです。

この状態は、
自分に不満が溜まることを
意味します。

つまり、ウィンウィンの状態には
なれないということです。

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自分も相手も満たされるためには、まず自分を優先すべき

このように考えると、
自分も相手も満たされるためには、
まず自分を優先する必要が
あるとわかるでしょう。

愛する人を幸せにしたいと望むなら、
私たちがすべきことは
自分自身を幸せにすることです。

なぜなら、自分が幸せであれば、
その幸せを自然と周りの人と
分かち合うことができるからです。

これは無理のない分かち合いであり、
長続きします。

別の言い方をすれば、
相手を愛するためには、
まず自分自身を愛する必要がある
ということです。

自分自身を十分に愛している人だけが
持つことができる「心のゆとり」が、
相手を愛する原動力になるからです。

もしかすると、これまで自分よりも
相手を優先してきたかもしれません。

もしそうであれば、
相手のお世話をするのをやめて、まずは
自分自身のお世話をすることが賢明です。

それによって、
最終的には自分も幸せになり、
相手も幸せになれるからです。

自分で自分の心を満たし、
自分で自分を
ごきげんにすることができてはじめて、
他者とも良好な関係が築けるのです。

このことをしっかり認識すれば、
自分を優先させることに
罪悪感を抱かなくなるでしょう。

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一日30分、自分のための時間を持とう!

自分自身を大切にするためには、
具体的に何ができるでしょうか?

忙しい人でも実践しやすい方法として、
一日30分は
自分のための時間を持つことを
提案します。

毎日最低でも30分間、
自分のための時間を確保し、
その時間を
心から楽しめることに使いましょう。

たとえば、漫画を読むのが好きなら
漫画を読んだり、
詩を書くのが好きなら
詩を書いたりするのもよいでしょう。

お気に入りのハーブティーを飲む、
散歩をするなどもOKです。

日々の活動で頭が疲れているなら、
何もせずにぼーっとして
心を落ち着かせるだけでも構いません。

大切なのは、それが自分に
満足感や楽しみを与えることであれば、
それで十分だということです。

仕事が多忙で
常に時間に追われていたり、
家族や友人、周囲の人の要求に
応えているうちに、
自分の時間が犠牲になっている人も
多いでしょう。

そんな人は、一日の中で
全ての時間を
他者に費やすのではなく、
たった30分でもよいので、
自分の欲求を満たす時間を
持つことが重要です。

意識していなければ、
知らず知らずのうちに
自分の欲求が
ないがしろにされてしまいます。

「一日30分、
自分だけの時間を取ること」を意識し、
自分のために
時間を使うようにしましょう。

そうすることで、
自分の心に余裕が生まれます。

そして、その余裕が
周囲の人たちに優しさや愛情を注ぐ
原動力となるのです。

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まとめ:自分も周囲も幸せになる道

今回は、「他人に親切にする前に、
自分自身に親切にする」ことの
大切さについてお話ししました。

つまり、まず自分自身を
最優先させるということです。

そうすることで、
最終的には自分も相手も
幸せになれるという
ウィンウィンの状態を
生み出せるからです。

この考え方は、
自己犠牲を美徳とする
日本の風潮には
反するかもしれませんが、
自分を犠牲にして
他人を優先しても、
望ましい状態には至りません。

不満が蓄積し、結果的に
相手との人間関係が
悪化することも考えられます。

まずは自分自身に愛情や親切を注ぎ、
自分の心を満たすことが大切です。

自分の心が満たされれば、
自然と他人にも無理なく
愛情や優しさを注ぐことができます。

「無理なく自然と」
という点がポイントです。
これは持続的な愛情や優しさを
可能にするからです。

「自分の欲求を
満たすことは良くない」
「まず相手の欲求を満たすべき」
といった思い込みを持っている人は、
この機会にその思い込みを
手放しましょう。

そして、罪悪感を感じることなく、
まずは自分を満たすことを
心がけましょう。

自分自身を満たしてあげ、
その結果として
相手も満たされる
ウィンウィンの状態を
目指していきましょう!