今回は、
ベネフィット・ファインディングにより、
幸せな道に入ろう!
という話。
あまり深刻にならず、
肩の力を抜いて、
ゲーム感覚でこれをやれば、
ラッキーなことも見やすくなる。
ベネフィット・ファインディングとは
いったい何なのか?
なぜ、これが有効なのか?
詳しく説明したい。
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まず最初に
この言葉の意味について。
ベネフィットは「恩恵」。
そして、ファインディングは
「見つける」という意味だ。
つまり、
ストレスの中にも
「プラスの面」を見つけよう
ということ。
通常は、
ストレスを与える物事や人に対して、
「嫌だな~」とネガティブ感情を
抱くもの。
でも、「そんな嫌なモノの中でも、
何か良いことはないだろうか?」
と意識的に探してみることだ。
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ホテルの清掃員の仕事は、
かなり重労働だ。
ベットメーキングや、
トイレ・バスルームの掃除を
次から次へとこなさなければ
ならない。
体力的にはかなりシンドク、
「嫌だな~」と感じている職員も
少なくない。
そんな清掃員の方々に、
ある日、こんな言葉がかけられた。
「あなたたちの仕事は
とてもキツイけれど、実は、
良い運動になっているんですよ!」と。
この時、仕事がシンドイ
と思っていた清掃員たちは、
キツイ仕事の中でも、
自分たちの利益になることもある
と気づかされた。
それから暫くして、健康診断があり、
彼らの健康状態に
大きな変化が現れたのだ。
太り気味だった人の
体重や体脂肪が減少したり、
高血圧だった人の血圧が
低下傾向になったり。
以前よりも、仕事が好きになり、
活き活きと働けるようになった
と感じる人も多かった。
単にツライと思っていた時には、
良いことは全然なかったのに、
「大変なことでも利益があるんだ」
と分かった後には、
身体の状態が改善されただけでなく、
幸福度も高くなった!
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なぜそんなことが
起きたのだろうか?
それは、ストレスに対する
捉え方の違いにより、
身体と心の反応も違ってきたからだ。
ストレスを悪者扱いすれば、
ストレスホルモンも大量に分泌され、
身体に悪影響しか与えない。
しかし、
ベネフィット・ファインディングにより、
ストレスの中にもプラス面を見出せれば、
ストレス源を意義あるモノだと
捉えられるようになる。
すると体内では、
若返りホルモンであるDHEAも
多く分泌されるようになり、
ストレスホルモンとのバランスも
望ましいものに変る。
そのお陰で、免疫力アップ!
やる気や集中力もアップ!
鬱・不安・心臓病などにも
なりにくい身体になれた。
おまけに自信もついて、
人生に希望まで
持てるようになったという
ポジティブ効果まで得られたのだ。
そして、幸せ度も
どんどん上がっていった。
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ただ、そうは言っても、
ベネフィット・ファインディングをしよう
と奨励しても、
誰でも彼でも簡単に
実践できるわけではない。
その理由は、
「自分が不幸だ」と感じる人の
共通点によるものだ。
それは、
悪いところばかりを
探してしまう癖が
すっかり身に付いていること。
本当は「不運続きだ!」と嘆く人でさえ、
実際には、その人にも
良いことも起きている。
確かに、悪いこともあるが、
それと同時に良いことだって
存在する。
しかし、本人には、
それが分からない。
なぜなら、
悪いことろばかりに注目して、
そこばかりを見てしまう
習慣がついているからだ。
そうすることが
すっかり身に付いているので、
自分では良いことには
気づけないのだ。
自然と悪いことろばかりを
探して、見つけるたびに
嘆いてしまうことになる。
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人の幸せや不幸について、
とても興味深い事実がある。
傍から見ても、
「この人は恵まれなくて、
大変なことも多くて、
お気の毒だな」と第三者が
勝手に想像する場合がある。
そうであれば、当然、
「本人は不幸に違いない」と
考えるだろう。
しかし、不思議なことに
その当人はそうは感じていない。
どちらかと言えば、
幸せを感じることも
しばしばあるようだ。
「確かに僕は辛い状況下にいるが、
生きてるだけで丸儲け」と
思っているからだ。
その一方で、
お金持ちで、欲しいものは
何でも買うことができ、
健康状態も良好。
家族面でも恵まれる人がいる。
そんな人を見れば、
「この人は幸せに違いない」
と皆が信じている。
しかし、実際には、本人は
自分の今の状態に
満たされていなかったり、
恐怖や不安でツライと
感じていたりすることも
珍しくない。
傍から見れば、
大勢の人たちに囲まれていても、
心の内では孤独感と戦っており、
幸せからはほど遠い人もいる。
これらの事実を見れば、
「幸せ」は客観的要素により
決まるものではなく、
その本人の心の状態が
決め手になることが分かる。
つまり、幸せは
主観的なファクターが大きい
ということだ。
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悪いところ探しの名人に
お勧めするのが
ベネフィット・ファインディング。
意図して、表面上は悪い
と思われることの中に、
プラス面、ポジティブ面を
あえて探してみることだ。
今までやったことがないから、
初めのうちは難しい。
でも、こじつけでもいいから、
とにかく「何か良いことはないか?」
を探して、見つけてみることだ。
あまり深刻にならず、
肩の力を抜いて、
気軽に試してみるとよい。
ベネフィット・ファインディング
をゲーム感覚でやってみるのだ。
一日一個だけでもよい。
どんなに小さなことでもよい。
「これはちょっといいな!」
と思えることを見つけて、
紙に書き出してみよう!
ベネフィット・ファインディング
に慣れてしまえば、
良いところにも
自然と目が向きやすくなる。
そうなるまでには、
多少時間はかかるだろう。
それでも気長に
自分のペースでやってみよう。
そうするうちに、今まで以上に
幸せ度がアップするに違いない。