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親から言われたひとことは、親の想像以上、子供にとっては重いもの

昔々、子供の頃に
親から言われたひとことが
今でもずっと心の中に残っている
ということはないだろうか?

もし、その言葉が
自分を励ましてくれる言葉なら、
なんてラッキーなことか。

辛い時でも、苦しい時でも、
ずっと昔に
親が自分にかけてくれた言葉が
自分の心の支えとなり、
「シンドイけれど、頑張ろう」と思えるなら、
どんなに恵まれたことだろうか。

逆に、
自分を傷つけるような
心無い親のひとことが、
いつまでも心の傷として、
自分の中から消えない
ということも珍しくない。

日本では「毒親問題」が深刻であり、
多くの人たちが
親子関係で悩んでいる。

そんな中、
自分の親を毒親呼ばわりして
「親のことが大嫌い!」
と叫んでいる人も珍しくない。

しかし、やはり、子供は
「親から愛されたかった。
自分の欲求を満たして貰いたかった」
と心底では強く望んでいる。

なんだかんだ言っても、
親は子供にとっては特別であり、
絶対的な存在だ。

だから、
親の口から出る言葉は、
子供にとってはかなり重く、
強い影響力を持つ。

そんなに悪気がないのに、
その時の一時的な感情で
親が子供に酷い言葉を投げつければ、
それは、その時だけのみならず、
ずっと子供の心に残り続ける。

そう考えれば、
親は子供に対して言う言葉を
十分注意したほうがよいだろう。

親が子供にいう言葉は
親が想像する以上に、
子供にとっては
遥かに影響力を持つことを
しっかり心得ていたほうが賢明だ。

親と子の関係だから、
血縁の関係だから、
どんなことを言っても大丈夫だろう
と軽く見ないほうがよい。

その時の一時的な気分により、
とんでもないことを言った場合、
子供は酷く傷ついて、
それが一生、子供の心の傷として、
癒えないこともしばしばあるから。

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子供は親に対して、立派な存在で、
自分のお手本になるように
振る舞って欲しいと願ってしまう。

しかし、現実的には、
親は自分より先に生まれただけで、
自分と全く同じ
「不完璧な人間」にすぎない。

自分よりは、
長く生きているので、
多少経験は多いかもしれない。

それでも、しょせん、
親も人間以上の存在ではない。

大人になったからと言って、
精神的に
すっかり成熟したわけでもないし、
まだまだ知らないことも沢山ある。

残念ながら、
親は子供が期待するほど
完璧で立派な人間ではない。

親も子供と同じように
不完璧な人間に変わりない。

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人間は一生、学び続けるもの。

学ぶと言えば、
学校での勉強を思い浮かべるが、
そういう学びは、学びの中の
ほんの一部分。

人間は生まれてから死ぬまで、
日常生活を通して、
様々な学びを続けている。

学校を卒業しても、
大学を卒業しても、
すべてを知ったわけではない。

学生時代に
どんなに勉強しても、
学びつくしたわけではない。

親も子供と同様に、
日々、色々なことを学んでいる。

昔よりは賢くなっても、
未だに
分からないことは沢山ある。

だから、死ぬまで
色々な意味で、学びをしている。

知識の面でも、精神面でも、
ずっとずっと学び続けている。

子供は親に
立派な存在であって欲しいと願うが、
実際のところは、
今現在、親も学びのプロセスの最中。

まだまた未熟で、
改善の余地が沢山ある。

子供が
学び足りないところがあるように
親も未だ学び足りないことがある。

身体が大人になれば、
精神的にも成熟するだろう
と期待されるが、
実はそうではない場合も多い。

なんらかの事情により、
健全に成長することができず、
身体は大人でも、心は未熟なことも
けっこう普通にある。

そう考えれば、
子供の立場で、
親から酷いことを言われた場合でも、
あまり深刻に受け止めないほうが
よいだろう。

なぜなら、
親も未熟で不完璧な人間だから。

そんな未熟で不完璧な親から
うっかり出てしまった言葉は、
正しくないことも多いから。

親でも間違ったことや
正しくないこと、
不当なことを言ってしまう場合も
しばしば起きるから。

自分だって、
常に良いことをし続けて、
常に適切な言葉を選び、
常に理想の状態でいるわけではない。

時には意図せずに、
言わないほうがよいことを
口にしてしまう場合もある。

間違えることもあるし、
ミスを犯すこともあるし、
悪気がなく良くないことを
言うこともあるし、
意図せずに
他人を傷つけることもある。

これは人間である以上、
誰でもやってしまうこと。

自分がそうであるように、
親も同様に
間違えてしまうものだから。

そんな不完璧で未熟な嫌から
言われたことを
真剣に受け止めすぎて、
ずっとずっと根に持っていれば、
あまり良いことは起きない。

理想的には、
親からは立派でお手本となるような
素晴らしい言葉を聞きたいもの。

しかし、親も自分と同じように
未熟で不完璧で、
まだまだ学びの最中の人だ。

間違いながら、ミスしながら
「これは良くなかった。
今後はこうすることはやめよう」
と学んでいる。

感情の生き物である人間だから、
時には感情に大きく支配されて、
冷静時には言わないことを
平気で言ってしまうこともある。

落ち着いて考えれば
とても不適切なことでも、
ネガティブ感情に
飲み込まれている時には、
自分のしていることが
分からなくなってしまうもの。

人間は誰でも、そんなものだ。

親は子供にとっては
一番大切で絶対的の存在でも、
しょせん未熟で不完璧で
死ぬまで学び続けている存在だ。

このことを
しっかり頭に入れておいたほうが
自分のためにもなる。

そうすれば、
親の不当な意地悪な言葉にも、
大目にみてあげることもできるから。

親も自分と同じ人間。

自分が今でも間違うように、
親も今でもミスをする。

だから、寛容な姿勢を持ち、
親に対して過度な理想像を
期待しない方が賢明だ。

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今回私が言いたいことを
まとめれば、
親の立場の人は、自分の言葉は
想像以上に子供に影響することを
よく覚えておくこと。

そうすることにより、
自分の発する言葉にも
十分注意できるようになるから。

子供の立場で、
親から酷い言葉を言われた場合は、
親もしょせん、未熟で不完璧で
未だに学びの最中である存在だ
と意識すること。

そう考えれば、
親の言うことを
深刻に受け止めすぎず、
寛容な目で
大目に見てあげれるから。

それにより、
自分の感じ方も
大分違ってくるからだ。