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親子関係を改善させるには

親子関係を改善させるには、
親も子もお互いに過剰な期待をしないこと。
過剰な期待がなくなれば、
裏切られたと思うことも少なくなり、
腹が立つことも減るはず。

親しい関係、身近な関係は
一体感願望を生みやすい。
自分が考えるのと同じように
相手にも考えて欲しい。
自分が思うように、
相手にも動いて欲しい。
人間関係が近くなればなるほど
こういう願いが強くなる。

一体感願望が強ければ
相手に対する期待値が高くなる。
「親子なんだから」とか
「家族なんだから」と言い、
相手に過大な期待をしてしまう。
冷静に考えれば、その期待は
ちょっと非現実的なものでも、
期待する本人は、そのことに気づかない。

相手が自分の思い通りにならないから
自分の期待が裏切られたと感じて
怒りの感情が湧いてくる。
期待に沿ってくれない相手に
大きく失望して、相手に不満を見せる。
そうなれば、人間関係は険悪になる。

血縁の家族であっても、
皆、個々の独立した人間だ。
自分の子供たちを見ていると
そう思うことがしばしばある。
同じ両親から生まれて、
同じ家庭環境で育ったのに、
我が家の子供たちは
性格的にも、能力的にも全く違う。
考え方も正反対で
こんなに違う人間を見ると
不思議な気持ちになる。
家族であっても、お互いの期待通りに
動かないのが人間ではないだろうか?

私は子供の頃、理想の親像を
勝手に自分の頭の中で描いていた。
親はかくあるべき、こうあらねばならない
という信念があり、
それに沿えない両親に対して
軽蔑すると同時に、大きく失望していた。

私の母にとっても、理想の子供像があった。
これもできて、あれもできて、
優しい心があり、気が利く子供になって欲しい
と私に対して望んでいた。
しかし、実際の私はどうだったか。
母の期待の1パーセントも満たすことが
できなかった。

私も親も、お互いに超完璧な理想像を
求めていたが、実際の姿は全く違い
あまりにもギャップがありすぎて
お互いに失望した。

しかし、現実的には
私たちが心に描いた
超完璧な理想の人間は
どこを探しても、
なかなか見つからないだろう。
所詮、人間は不完璧な存在だからだ。

人間は誰でも不完璧である。
血縁であっても、独立した個々の人間だ。
家族であっても、親子であっても
相手は自分の期待通りには考えないし
行動もしてくれない。
上記のことを前提にできれば、
相手に対する過剰な期待もなくなり、
裏切られたと思うことも少なくなる。
結果、怒りの感情も減り
人間関係が改善されるだろう。

これは、家族や親子の関係のみならず、
すべての人間関係に言えることだ。
親近感が増してきた相手に対しても
一体感願望を持ちやすくなる。
もし、親しい人間関係の相手に
イライラする感情が湧いてきたら、
ちょっと立ち止まって、考えてみよう。
「自分は相手に対して、過剰な期待をしてないか?」
気づいた時点で、期待を止める。
そうすれば、人間関係が険悪になることも
防げるのではないかと思う。