私はお風呂が大好きだ。
日本に住んでいた頃は、
毎日、普通にお風呂に入っていた。
湯船につかり、身体を温めてリラックスする。
血流が良くなって、気分も上向きになる。
一日の疲れがすっかり癒されて、
安心した気持ち、ほっとした気持ちになれる。
「あ~、気持ちいな。お風呂は最高!」。
でも、毎日普通にお風呂に入っていれば、
その有難みをあまり感じることはない。
お風呂に入れることが当然のことにさえ
思えていた。
日本式の深いバスタブで
湯船につかって入浴することが
とても貴重なことだったと分かったのは、
海外に長期で住み始めてからだ。
ニュージーランドの家庭でも、
バスタブがある家は多い。
でも、日本のように深いものでなく、
浅くて平たくて長いバスタブだ。
寝る姿勢で入浴するが、
これは、私にとっては
あまりしっくりこない。
日本では全国あちこちに温泉がある。
多くの人が温泉につかり、
レジャーを楽しむ姿も見られる。
ニュージーランドにも温泉はあるが、
日本のような温泉文化は浸透しておらず、
温泉施設はごく限られた場所だけにしかない。
留学1年目に、
私はホストファミリー宅で
毎日、平たいお風呂に入っていた。
でも、ある日、ホストに叱られた。
「お風呂は水も大量に使うし、
電気代も高いから、シャワーにして」
と言われたのだ。
悲しくなった私は、大学の留学生お世話係の
カウンセラーに、そのことを話しに行った。
すると、カウンセラーは
「緑、シャワーはとても衛生的よ。
シャワーのどこがいけないの?
お風呂に入る必要なんかないわよ」と言う。
私にとっては衛生面が問題なのではなく、
お風呂に入るリラックス効果が重要だった。
でも、残念なことに、カウンセラーには
そのことは一切理解されなかったようだ。
同じようなことをドクターから
言われたこともある。
私は身体全体に湿疹が出て、
痒みで苦しんだ時期があった。
その時、ドクターからも
お風呂に入らないようアドバイスされた。
一時的にお風呂に入らなくても
我慢はできるが、
それが長期間続くとなれば、
私にとってはかなり苦痛である。
お風呂のお湯につかることで、
身体の緊張をほぐしていた私にとっては、
バスタブでお風呂に入ることは
大切なルーティンだった。
でも、この時もカウンセラーと
全く同じことをドクターから言われた。
「シャワーは一番衛生的で健康的です」と。
湯船につかることで、
血行を良くしたり、
気分を落ち着けたりすることを
ドクターに話したけれど、
彼にはイマイチ理解されなかった。
実際に湯船につかる習慣がなければ、
この良さを理解することもないのだろうか?
今朝、勝間和代さんのトークを聞いた。
「幸せになりたいなら、
もっとお風呂に入ろう」というタイトルだ。
勝間さんの「幸せ」の定義は、
「身体が幸せと感じていれば、幸せだ」
ということ。
身体を幸せだと感じさせる物の中には、
アルコールとか、薬物とかもある。
でも、問題は、それらは副作用や依存性
があること。また、薬物には、
違法なものも沢山ある。
それに比べて、「お風呂」は
違法でもないし、副作用もなく、
安価で私達を幸せな気分にしてくれるものだ。
「こんなに安くて、インスタントに
幸せになれる『お風呂』を
もっと活用しよう。
血の巡りを良くして、
健康増進にも繋がる『お風呂』に
もっともっと入ろう!」
と奨励している。
なんだか、この動画を観ていて、
日本に住んでいる人が羨ましくなった。
私は今いるニュージーランドの環境が
とても気に入っている。
自然豊かで緑に包まれた生活環境。
あまりセカセカしておらず、
空間的にも、時間的にもゆったりして、
のんびりとマイペースで生きるのが大好きだ。
だから、ニュージーランド生活は
私にとっては天国のように感じられる。
でも、「お風呂」に関しては、
日本の方がよいな~と思ってしまう。
お風呂のことを考えると、
日本がスゴク恋しくなる。
カウンセラーも、ドクターも
身体を清潔にするという点だけで、
シャワーが一番良いと言い、
湯船に全身つかって、リラックスする
ということを、全く分かってくれない。
これは、おそらく、ニュージーランドには
日本のような風呂文化がないからだろう。
日本式お風呂に毎日は入れることは
本当にラッキーなことだと思う。
勝間さんが奨励するように、
日本の皆さんも、お風呂に沢山入って、
幸せな気分になってね。
参考動画:「幸せになりたいなら、もっとお風呂に入ろう。お金もあまりかからないし、健康にもいいし、飲酒よりもずっと人生の費用対効果がいいです」
(ユーチューブ 勝間和代さん)